トヨタテクニカルディベロップメントとソフトバンク、牛の給餌量と出荷時期最適化へ向けた技術検証を開始

トヨタテクニカルディベロップメント株式会社とソフトバンク株式会社は、畜産業のDXに関する共同開発契約を締結し、牛の給餌量と出荷時期の最適化を図る技術検証を実施する。

この技術検証では、カメラや環境センサ（温度、湿度、照度）を用いて肥育牛の摂食の様子や牛の全体像などのデータを取得する。そのデータを元に、AIを活用して牛の個体識別、摂食状況把握、体重推定を行い、牛の成長の「見える化」を図っている。

これにより両社は、畜産農家の生産性向上につながる給餌量と出荷時期の最適化を目指す。なお現在、愛媛県西予市の株式会社ゆうぼくと宮崎県高原町の江田畜産株式会社の2拠点で技術検証を実施している。

各社の役割としては、ゆうぼくと江田畜産が実験環境の提供と、データ解析結果に基づく肥育改善およびシステム改善の助言を行っている。一方、ソフトバンクは、CG教師データを活用したAI・機械学習による画像解析から、個体識別と体重および摂食量の推定ロジックを作成している。

また、トヨタテクニカルディベロップメントは、計測環境構築（カメラ、環境センサ、クラウド）およびフィールドデータ取集とスクレイピング（抽出、加工）、検証結果に基づいた畜産DXサービスの開発を担当している。

今後は、これまで測定や把握が困難だった牛の成長に関するデータの取集・分析をAIやセンシングなどの技術で可能にし、畜産現場へソリューションを提供することを目指すとしている。

なお、この技術検証は、愛媛県デジタル実装加速化プロジェクト「トライアングルエヒメ」および農林水産省令和5年度「フードテックビジネス実証事業」の採択案件である。

IoTNEWS編集部

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