株式会社鳥取スター電機と鳥取コスモサイエンス株式会社は、高知県のIoPプロジェクトの一環として、施設園芸農業のICT化を進めるためのIoT情報基盤「IoPクラウド(以下、SAWACHI)」の実証事業に採択され、提案した4G搭載IoTカメラ開発と、ビジネスモデルの実証実験を実施し、成功したと発表した。
同グループが開発したのは、施設園芸ハウス向けの4G搭載IoTカメラだ。4G通信モジュールを内蔵しており、電源を接続すれば通信可能な点が特徴で、そのプロトタイプを完成させた。
同グループは大量生産型ODM事業者であり、製造から設計までを担うため、製品化時には「5万円以下」を想定しているとのことだ。
また、カメラハードウェアプラットフォームとして車載技術を活用した「SkyBird Link」を採用しており、施設園芸向け専用カメラ装置の原型を短期間で開発することに成功している。
実証実験では、実際の栽培期間中の施設園芸ハウス(高知県下15箇所)にカメラを設置して行われた。
その結果、高温多湿な環境下でも長期間にわたり、耐久性と信頼性が確認された。また、車載カメラ技術を活用した画質に対する高評価も得られたのだという。
さらに、IoPプロジェクトで開発された「生理生態AI・花数実数AI」とのシナジーも確認された。
具体的には、IoPクラウドに連携された植物体画像を「生理生態AI・花数実数AI」で処理することで、栽培期間における長期的なAI情報の蓄積が可能となり、現場が画像で確認できる他、新たな付加価値創造にもつながると期待されている。
両社は、今回のプロトタイプ開発の成功をベースに、製品化に向けてすでに複数の戦略的パートナーとの連携を進めている。また、他分野他産業へ拡大も計画しているのとのことだ。
無料メルマガ会員に登録しませんか?
IoTに関する様々な情報を取材し、皆様にお届けいたします。