SASとSiemens Digital Industries Softwareは、SASオープン・ソースのストリーミング・アナリティクスをシーメンスのMindSphereに組込んで、エッジ・コンピューティングとクラウド対応の新しいIoTソリューションの開発を支援するパートナーシップを締結した。利用者は、MindSphereに組込まれたSASのアドバンスド・アナリティクスと予測型アナリティクスを利用し、IoT環境に機械学習(以下、ML)とAIの技術を採り入れることができる。
SASのAIとIoTのテクノロジーは、エッジでもクラウドでも、動的でも静的でもあらゆるIoTデータを扱う多様な環境をサポートし、ビジネスニーズに合わせて拡張することができる。SASのIoTアナリティクス・ソリューションにより、データの移動やレイテンシ、ストレージ・コストを削減して、機械の運用や挙動特性の理解、迅速で正確な予測方法の開発、最適な意思決定を行うことができる。
SASのアドバンスド・アナリティクスは、産業制御システムから集まる大量のデータを取得して分析し、導き出された実行可能な洞察に基づいてITとOTの世界を融合することで、インテリジェントな運用とビジネス・プロセスを推進する。SASはIoTアナリティクスにおいてオープン・ソースとの互換性に投資してきたため、データ・サイエンティストは好みの言語でコードを書くことができ、同時にSASの耐障害性能や包括的な拡張機能を使用することもできる。
シーメンスのMindSphereは、クラウドベースのオープンIoTオペレーティングシステムで、産業用アプリケーションとデジタル・サービスの提供を可能にする。また、新しいビジネス・モデルの基盤を提供する新しいアプリケーションを開発してパートナー・エコシステムの構築も可能だ。MindSphereには豊富なAPIが用意され、迅速かつ容易にアプリケーションを開発することができる。
シーメンスのMindSphereとSASのアナリティクスを組み合わせることで、予知・指示的メンテナンスとアセット・パフォーマンス管理の最適化を実現し、企業の生産性向上と運用リスクの削減を支援する。新しいソリューションは、製造、医療、エネルギー/ユーティリティー、スマートシティ、運輸、自動車などの幅広い業界を対象としている。
両社は、既存ユーザー・新規ユーザー共に利用できるように協働し、エッジでのIoTデバイスに対応する準リアルタイムの組込みAIを実現するストリーミング・アナリティクスから提供を始め、今年後半にはソリューションの一般提供を予定している。
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