オーリック・システムズ・ジャパン株式会社は、2014年よりデータ仮想化機能をもつインメモリ・並列分散処理ソフトウェア「essentia」を開発・提供してきた。2019年10月にはビッグデータリアルタイム解析プラットフォーム「PivotBillions」をリリースし、オーリック・システムズ・ジャパンが運営・管理するSaaS環境上でサービスを提供してきた。
一方で、データ分析やAIで進展する企業によるデータ活用は、データそのものの重要性や漏洩のリスク、また各種法令への対応の必要性から、従来のSaaS環境だけでは顧客企業内で高まるデータセキュリティおよびデータガバナンスへの要求に応えることができないケースがあることが、課題となっていた。
そして今般、オーリック・システムズ・ジャパンは、PivotBillionsをサブスクリプションライセンスで販売を開始した。主な特長は以下の通り。
- シンプルな構成
- 多種多様なデータ構造に対応
- AIや機械学習に最適
- 月単位で利用可能
Master NodeとWorker Nodeを基本構成としている。メモリに読み込んだデータは並列分散で処理される。Amazon Web Service(AWS)が提供するサービスと組み合わせることで、様々なデータ処理や分析要件に対応した環境構築が可能だ。
構造化データ(CSV、固定長、Excel等、データの内容が見ただけで判別可能なデータ)、半構造化データ(XML、JSON等データ内に規則性はあるものの、一部を見ただけでは判別が不可能なデータ)を問わず、データの処理、統合、結合、集計が可能だ。PivotBillionsは、Excelを操作する感覚でソートや検索、フィルタリングや集計、分析が可能である。十億件レベルのピボット処理は数秒から数分で完了する。
Amazon SageMakerなどのAIや機械学習は、学習データの質とともに、高い予測精度のロジックを探索するために、使用するデータセットや処理内容を変え、何度もデータ投入と分析を繰り返し行うプロセスが必要となる。PivotBillionsは、データプレパレーションを提供することで、企業のAIや機械学習への取り組みを支援する。
データプレパレーションのプロセスは、できるだけ短時間で、かつ低コストにし、データ分析やAIの活用に取り組む時間とリソース、コストを十分にかけられるよう、PivotBillionsは月単位での利用を可能とした。導入のハードルを下げることで、課題を持ちながらもコストが一因でデータ処理・活用に取り組めていない企業を支援する。
PivotBillionsをサブスクリプションライセンスで導入することにより、インプットデータの種類やその内容、アウトプットデータの内容・用途およびデータ連携先に応じて、必要とされる管理レベル・セキュリティレベルに対応した環境に自社のデータレイク環境を構築し、データ処理を必要な期間だけ利用することが可能となった。
なお、PivotBillionsの利用料金は月額25万円~(デプロイ可能なインスタンス数は5、処理できるデータ量、レコード数は無制限)である。
無料メルマガ会員に登録しませんか?
IoTに関する様々な情報を取材し、皆様にお届けいたします。