情報が氾濫し、情報の信頼性への不信が広がる昨今、企業が発信する情報への期待が大きくなってきている。また、一方ではIoT技術の進化、ウェアラブル端末の出現により、あらゆるものがデータ化されるようになってきている。さらに生活者自身が作り手となり発信するプラットフォームなど、クリエイターエコノミーが急成長し、モノづくりの主体が生活者に移りつつある。
花王株式会社は、生活者と直接つながる双方向のデジタルプラットフォーム「My Kao」を立ち上げ、運用を開始した。
My Kaoでは、くらしのお役立ち情報や、サステナブルなくらし・社会に向けた、花王の「もったいないを、ほっとけない。」取り組みの紹介、花王の各ブランドの旬な情報などを集約して発信する。例えば、生活者研究やモノづくりを通して得た、エビデンスに基づく知見や役立ち情報を配信したり、花王ならではのモニタリング体験を通じて一人ひとりに最適な解決方法を提供する。
併せて、My Kao内に、ビューティに関する双方向型のコミュニティサイト「Kao Beauty Brands Play Park」をオープンし、化粧品からスタートするEC機能「My Kao Mall」を開設する。これらのサイトは「My Kao ID」という共通のOne-IDで会員サービスを展開する。さらに、EC機能の実装と位置情報に基づいた最寄りの取扱店検索機能を搭載することにより、購入体験の向上を図る。
Kao Beauty Brands Play Parkは、ブランド横断コンテンツとブランドサイトで構成されており、「プロに聞く」というコンテンツでは、利用者が投稿した質問がサイト上に公開され、それに対して社内外の美容の専門家が回答する「みんなのQ&A」と、電話やメール、さらにオンライン通話を用い、個別に利用者の美容に関する悩みや疑問に答えていく「1対1で相談」の2つのコンテンツが用意されている。
また、「きれいのレシピ」コンテンツでは、スキンケアやメイクに関する美容情報を動画を交えながら総合的に発信する。Kao Beauty Brandsの最新情報やエビデンスに基づくハウツー情報、Play Park編集部が社内外の美容の専門家や「Play Parkフレンズ」と呼ぶインフルエンサーと一緒に創る情報、Play Parkに寄せられた声をもとに創る情報など、共創型のコンテンツを展開する。また、利用者はサイト内で出会った商品を「My Kao Mall」で購入することができる。
そして、2023年3月より公開予定のコンテンツ「肌レコ」は、AIを活用した肌測定コンテンツである。花王の皮膚科学研究、メイクアップ研究の知見を学習させたAIと外部技術を掛け合わせ、独自の測定ロジックを構築している。手持ちのスマートフォンで顔画像を自撮りすると、合計13指標のスコアが測定される。
各ブランドサイトにおいては、会員限定コンテンツを用意することで、各ブランドと利用者が直接つながり、双方向でコミュニケーションできるようになる。まずは「KATE」「Curél」「SOFINA iP」「DEW」「Primavista」からサービスを開始し、順次ブランドを増やすとしている。
My Kao内で利用者とOne-IDでつながることで、利用者のくらしに関するさまざまなデータが日々集まる。花王は、これを「くらしビッグデータ」と名付け、新しい商品やサービスの開発に活用するとしている。
今後My Kaoは、2024年までにはKao Beauty Brands Play Parkに続く新たなコミュニティサイトをオープンする予定としており、My Kao Mallでは、取り扱いカテゴリーを順次拡張していくとのことだ。
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