近年、デジタル広告は運用型広告の活用が進んでおり、ターゲットや入札額においては、広告配信プラットフォーム側でのAI活用による自動化が進み、運用面の効率化が行われている。
一方、広告クリエイティブ制作におけるAI活用は、現在では広告効果予測に重点が置かれているケースが多いのが現状だ。
そうした中、株式会社電通デジタルは、デジタル広告の運用型広告において、広告クリエイティブ制作のプロセスをAI活用により支援する「∞AI(ムゲンエーアイ)」を開発した。
「∞AI」は、効果予測に加え、広告クリエイティブ制作プロセス全般の支援が可能な点が特長だ。
具体的には、制作プロセスの4つの工程「訴求軸発見」「クリエイティブ生成」「効果予測」「改善サジェスト」において搭載された各AIが、一連の流れを支援する。
また、「∞AI」は、データ分析と予測だけではなく、生活者のインサイトを捉え、クリエイターの発想支援も行う。
今後電通デジタルは、「∞AI」の開発に関わったデータアーティスト株式会社を2023年4月に合併し、同ツールの機能を拡張していく予定だ。なお、「∞AI」は、現在一部企業へ先行提供されている。
「∞AI」の4つのAI
訴求軸発見
WebサイトやSNSなどのデータソースをAIが読み込み、訴求ワードを複数抽出することで訴求ポイントを発見する。
クリエイティブ生成
AIの一部に文章生成言語モデル「GPT-3」を用い、広告クリエイティブに使うコピーを自動生成する。最終仕上げは、クリエイティブのスペシャリストが行う。
効果予測
各種広告配信プラットフォームへの出稿データをもとに、クリエイティブを構成する様々な要素と、インプレッション数、クリック率、コストなどの様々な指標との関係性を学習させた予測AIによって、改善効果を予測する。
改善サジェスト
改善対象となる広告クリエイティブを自動で特定し、複数の改善案を提案する。
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