SOMPOリスクとAQUAPASS、アコースティックセンサーを活用した超音波領域の音響データ収録実験を実施

株式会社AQUAPASSでは、高純度の水と超音波を組み合わせた環境への負荷が小さくクリーンな超音波水洗浄機を開発・販売しているが、極まれにポンプ周りのキャビテーション発生によりポンプに損傷を与える故障が発生していた。

SOMPOリスクマネジメント株式会社(以下、SOMPOリスク)と日清紡マイクロデバイス株式会社、音響・音声技術を専門とするソフト開発会社である株式会社アニモは、2022年2月より音響センサーを活用した「音響診断AI化支援コンサルティング」を展開している。

このほどSOMPOリスクは、AQUAPASSが開発・販売している「水と超音波を利用したクリーンな洗浄システム(以下、超音波水洗浄機))」の音響データを収録し、分析した結果、アコースティックセンサーの活用によって、当該設備の心臓部である洗浄用超音波発振装置の稼働状況および設備の変調が早期に現れる超音波領域までの幅広い周波数帯域の音が収録できることを確認した。

音響診断AI化支援コンサルティングは、音(音響)データを収録してその音響特徴量を分析、可視化することで、人の聴覚に依存しない、異音検知や設備予兆保全、検査業務の省人化等を可能にするサービスである。同サービスにおいて、超音波領域までの幅広い周波数帯域の音を収録することが可能であるアコースティックセンサーを活用し、機器故障の早期発見につながるサービス展開を目指している。

今回、アコースティックセンサーを聴診器のように装置に固定し、その音を収録し所定の処理を行うことで、装置の音響上の特徴を把握することが可能なことを確認した。なお、洗浄用超音波発振装置の稼働状況についても、アコースティックセンサーの特徴を生かし、洗浄用超音波の発生状態の直接収録を行った。収録結果は以下の通り。

  1. 超音波洗浄槽ポンプ収録結果(左:ポンプ貼付、右:モーター貼付)
  2. 1,200Hzにピークがある。また、測定上限96,000Hz付近までの超音波帯域に2,000Hz間隔のピーク(倍音)が僅かに現れた。

    SOMPOリスクとAQUAPASS、アコースティックセンサーを活用した超音波領域の音響データ収録実験を実施
    超音波洗浄槽ポンプ収録結果
  3. 超音波洗浄槽収録結果(左:窓貼付 右:水槽ケース貼付)
  4. 12,500Hz間隔のピーク(倍音)がある。また、測定上限96,000Hzまでの超音波帯域を含む。

    SOMPOリスクとAQUAPASS、アコースティックセンサーを活用した超音波領域の音響データ収録実験を実施
    超音波洗浄槽収録結果

また、今回の収録で、AI化に必要な音響的な特徴量の把握も行えることが判明した。AQUAPASSでは今回の結果をふまえ、当初の目的であるキャビテーション発生検知のみならず、メンテナンス前後における状態の変化、稼働中のモーターや超音波の把握などIoTを活用した遠隔監視などの検討を行う予定としている。

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