回収した使用済みおしぼりは、洗浄や検品の工程を経て新たに出荷されるが、検査体制は厳しく、洗浄後に再度、人による目視チェックが行われている。
また、洗浄や乾燥などは専用機械により自動化されているが、洗浄後のおしぼりをタオルフォルダーと呼ばれる包装機に掛ける作業は人間が行なっているのが実情だ。
近年、おしぼり業界では慢性的な人材不足が起きており、上記の工程を成立させることが難しくなってきている。
そうした中、株式会社ASTINAと株式会社京都カネヨシは共同で、リネンおしぼりの自動展開およびAI検品ロボットを開発し、カネヨシのレンタルおしぼり業工場に、2022年12月より量産機相当品を導入した。
今回開発されたロボットは、レンタルおしぼり業(貸しおしぼり業)の工場における、検品およびフィルム包装の工程を自動化するロボットだ。飲食店や各種施設から回収し、洗浄した大量の布おしぼりを、AIを活用したロットが1枚ずつ展開・検品する。
ロボットのサイズは既存ラインの工事なしで導入できるよう、人の肩幅サイズで、しわやよれがあっても人間同様の速度で展開し、検品を可能とする独自の装置が開発されている。

おしぼりの両面に対して、AIが外観検査(汚れ・異物などの検知)を実施し、不定形に積まれた濡れたおしぼりに対しても、1枚ずつ平らに展開できる仕様となっている。
今後は、ASTINAの量産化技術を活かし、当該工場への複数台導入に向けた量産フェーズへと移行していくとしている。
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