NTTドコモは、東京無線、富士通、富士通テンと協力して、ドコモの携帯電話ネットワークの仕組みを利用した人口統計に、東京無線のタクシー運行データ等をかけ合わせて分析することで、タクシーの利用需要をリアルタイムに予測する「移動需要予測技術」を開発した。
そして、この仕組みを活用した交通網の効率化をめざす世界初の実証実験2016年6月1日から開始する。
この「移動需要予測技術」は、ドコモの人口統計や東京無線の運行データのほか、気象データや周辺の建物や店舗等の施設情報に機械学習等の人工知能技術を利用し、現在から30分後にどれだけの乗車数が発生するかを予測する。
さらにこの「移動需要予測技術」には、昨日NTTグループより発表された「corevo」の技術を活用しているという。
実験では、東京無線のタクシードライバーへ、この予測情報を、音声、文字、タブレットの地図上に分布して表示するなどして提供し、その実運用性や効果を検証する。
このタクシーの運行データは、富士通の「SPATIOWL」と呼ぶ、走行する車両やセンサ、インターネットから収集される位置情報を活用したサービスと、富士通テンのタクシー配車システムにより収集される。
ドコモはこの実験を通して予測情報の精度の向上に向けた様々検証を行い「移動需要予測技術」を確立し、様々なタクシー会社への展開、タクシー会社への低コストでの導入を目指す。
概要
ドコモの携帯電話ネットワークの仕組みを利用して作成される人口統計と、タクシー運行データのほか、時間や季節等の周期的な変動傾向、エリア特性を組み合わせることで、エリア単位で人の動きとの相関関係や指定するエリアのタクシー需要を解析して、30分後のタクシー需要予測情報をドライバーに提供。
東京無線のドライバーによる実運用を通じて有効性を検証し「移動需要予測技術」を確立し、将来的に商用化を目指した実証実験を開始する。
実験期間
2016年6月1日~2017年3月31日
移動需要予測技術について
タクシー向け「移動需要予測技術」は、タクシー運行データから得られる乗車場所及び時間の履歴と、携帯電話ネットワークの仕組みを利用して作成される人口統計や気象データ、周辺施設データ等の関係について人工知能技術を用いて、現在から30分後の乗車数を予測。
実証実験について
東京無線のタクシードライバーに提供する30分後のタクシー需要予測情報と、運行データの実績との差分の検証を行いデータの適合率を検証、最適化を行い、移動需要予測技術を確立。
【関連リンク】
・NTTドコモ
・NTTドコモ モバイル空間統計
・NTTグループのAI技術「corevo」のニュースリリース
・東京無線協同組合
・富士通
・富士通テン
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1975年生まれ。株式会社アールジーン 取締役 / チーフコンサルタント。おサイフケータイの登場より数々のおサイフケータイのサービスの立ち上げに携わる。2005年に株式会社アールジーンを創業後は、AIを活用した医療関連サービス、BtoBtoC向け人工知能エンジン事業、事業会社のDXに関する事業立ち上げ支援やアドバイス、既存事業の業務プロセスを可視化、DXを支援するコンサルテーションを行っている。