ビジネス環境の予測が難しくなる中、業務効率や顧客価値の向上のため、AI技術へのニーズが高まっている。一方でデータサイエンティストは不足しており、既存のAI分析ツールはAIモデルの構築や分析結果の提示までに留まり、分析結果の根拠や意思決定、施策の提案に至らず、経営層や現場担当者のニーズに応えられていないことが課題となっている。
AI CROSS株式会社は、ノーコードAI分析サービス「Deep Predictor」を5月8日より提供開始する。
同サービスは、データ分析だけでなく、最適な施策とその根拠、定量的な効果もAIを利用して導き出す。これにより、経営層や現場担当者によるAIを活用した意思決定を支援する。例えば、優良顧客を特定し、営業活動によってLTVが向上する可能性を根拠とともに示すことで、現場の納得感を得て営業活動に貢献する。
また、数値データだけでなく、お客アンケートなどのテキストデータも機械学習のデータとして利用できるため、離脱率や購買意欲の分析精度が高まる。オプションのAI活用支援サービスでは、AI導入の相談からデータ定義・加工、初期モデル構築、運用のためのスキル習得講座まで、一貫したサービスを提供する。これにより、シームレスなAI活用とAIスキル獲得が可能となる。
さらに、データに合わせて複数のアルゴリズムで学習し、各々のアルゴリズムの長所を活かして組み合わせるオリジナルのAIモデルを構築するため、従来より高精度な予測が可能となる。専門知識を必要とするアルゴリズム選定やチューニングを自動で行うので、データサイエンスの専門家でなくても容易に利用できる。
同サービスを用いることで、例えば金融業界においては、過去の督促実績データを用いて、誰にいつ、どのチャネルで連絡すれば返答が得られるかを予測するAIモデルを構築することができる。このAIモデルを活用し、顧客の属性や債務状況に基づいてアプローチ条件を見直した場合のコスト削減効果をレポート化する。
また人材業界においては、求人結果のデータを用いて、求人条件や文言、外部環境が応募数にどのように影響するかを予測するAIモデルを構築する。将来の外部環境や必要な応募者数などの制約条件をAIモデルに入力することで、求人広告を効果的に改善する方法を提案する。
さらに製造業では、生産実績データを用いて、不純物が増える条件を予測するAIモデルを構築する。添加物の投入量や設備の設定値を再検討し、制約条件を守った上で生産計画を改善する。改善策の経済的な効果やその根拠を報告することで、現場や経営層が納得し、すぐに実行に移すことができる。
AI CROSSは今後、同サービスの予測データの精度を向上させるとともに、AIシミュレーションの機能強化により施策パターンの提示を増やすことで、利便性を一層高めることを目指す。さらにAI CROSSのサービスであるSMS送信サービス「絶対リーチ!SMS」にも同サービスを活用し、配信タイミングやテキストの最適化によって、効果的なコミュニケーションを提案していく。
なお、同サービスの導入費用は100万円、年額費用は96万円~となっている。
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