ChatGPTは、米OpenAI社が開発・提供する生成・対話型AIのサービスだ。プロンプト(指示)を入力することで、インターネットなどから知見を学んだAIの生成結果を、チャット形式ですぐに得ることができ、AIの利用を促進する新基軸として注目を集めている。
一方、企業や官公庁などで利用する場合、入力した情報がChatGPTのAIモデルの最適化に利用される可能性があるほか、プロンプトや利用状況の管理ができないなどの課題がある。
そうした中、株式会社エクサウィザーズは、企業向けの生成・対話型AIサービス「exaBase 生成AI built with GPT-4」(以下、「exaBase 生成AI」)の予約受付を開始した。
「exaBase 生成AI」には、セキュリティの確保やコンプライアンス遵守の機能を標準で搭載している。

具体的には、エクサウィザーズがOpenAIとAPIでの利用契約をすることで、ユーザ企業の利用者が入力するプロンプトのデータは原則オプトアウト(情報の利用を拒否する)となる。これにより、オプトアウトの状況を各ユーザに確認したり、AIの学習用データとして利用されたりすることがなくなる。
また、社内の機密情報が社外に漏洩しないよう、オプトアウトに加え、「入力禁止ワードの設定」「機微情報の検知」機能が利用できる。
あらかじめ管理者側で設定した禁止ワード、銀行口座やマイナンバーカードなど、特定の重要情報をプロンプトとして入力したと判断した場合は、データを送信できない仕様だ。

さらに、ユーザが入力したプロンプトと返信のチャット履歴は、エクサウィザーズのサーバで「チャット履歴のデータ」「ユーザーのログイン状況」が6カ月間(初期設定時)管理蓄積され、企業内の管理者が確認することができる。
不適切なプロンプトの入力がないかなどモニタリングする目的のほか、業務に役立つ活用をしているプロンプトを見いだして横展開することが可能だ。
加えて、ユーザのログインなどの利用状況を管理することができる。企業内のディレクトリーサービスと連携したシングルサインオンが可能で、管理者がユーザ情報を逐一登録したり、ユーザがIDやパスワードを個別に設定したりする必要がない。
個人やグループなどの単位で利用動向をレポート形式で出力することができ、活用が不十分な場合に利用を促進したり、コストのコントロールのために利用の上限額を設定したりする根拠として活用することが可能だ。
同社は他にも、各産業や業務に応じたプロンプトのテンプレートを、「exaBase 生成AI」のサービス開始以降、随時提供予定だ。
価格は1ユーザ当たり税別月額900円の基本料金に、上限設定可能な従量料金で利用することができる。なお、2023年5月中旬のサービス開始に向け、現在無料トライアルを受け付けている。
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