AZPower株式会社と株式会社クリューシステムズは、クラウド型監視カメラサービスを自社サービスとして展開したい企業専用のクラウド(OEM)サービス「SeeIT PowerAI」の提供を開始する。
クリューシステムズでは、必要な情報だけをクラウドに送信する「エッジ・クラウド」方式、リアルタイム性を追求した「エッジ・AI」技術を特徴としたクラウド型監視カメラサービス「SeeITAI」を提供している。
今回提供するSeeIT PowerAIのクラウドには、Microsoft Azure(以下、Azure)を採用しており、マルチテナント型、または専有型といった企業の要件に合わせた形で構築する。他にも、ネットワーク設計、企業の既存システムとの連携や認証、権限、セキュリティ対策といったインテグレーションサービスとして対応できるため、スピーディーにかつ低コストで導入可能だ。
また、高画質映像データをネット上で簡単に扱うことを可能にし、かつその運用コストを大幅に削減できるクラウド技術が特徴である。映像データをカメラ内蔵のSDカードやローカルサーバーなど複数の場所に分散して保存し、必要に応じてクラウド上のセンターサーバーに送信されるため、無駄なデータ移動が抑えられる。クラウドに繋がることで、多地点カメラの統合管理、遠隔からの閲覧、映像分析まで、いつでも本格的なクラウド監視を利用できる。
クラウドカメラソリューションで一般的なクラウドAIは、カメラから送られてきた大量のデータをクラウド上のサーバーで高速処理する方式である。この場合、高性能のGPUやCPUを搭載したハイスペックなサーバー運用が必要であることに加え、通信コスト・ストレージコスト、セキュリティ対策など高コストなシステムになる。
一方で、エッジAIは、カメラ(エッジ機器)側にAIを搭載する方式のことで、クラウドAIの場合、エッジ側からデータをクラウドに送信、サーバーで処理し、再度エッジ側に返すため、タイムラグが生じるが、エッジAIではエッジ側で完結するため、よりリアルタイムに処理することができる。また、すべてエッジ側で実行できる為、サーバーの制約を受けることなく、異なるAIアプリも統合的に利用可能だ。
また、エッジ側で前処理し、必要な情報だけをクラウドに送信することで、データセンターへのアクセスを最小化し、運用コストを削減することが可能となるほか、エッジ側でAI分析を実行可能だ。分析結果のみを通知するため、個人情報や機密情報に抵触する可能性のあるデータはすべてローカルで管理する。クラウドサーバーで余分なデータを保存しないので、不正アクセスの被害を受けにくく、近年問題が広がっているサイバー攻撃等による個人情報流出のリスクを極小化する。
SeeIT PowerAIを先ずはPoC(Proof of Concept)から開始したい企業向けに、簡単にリーズナブルに試用できる「SeeIT PowerAI」PoCパッケージが用意されている。顔認証による特定人物の検知、禁止エリアへの「人」の侵入検知、不審行動や異常挙動(うずくまり・転倒)の検知、施設内の滞在人数や来場者数の人数と属性(年齢・性別)の計測などのAIソフトウェアを選んで利用することができる。PoC期間は6ヶ月間の実施を前提に構成している。
なお、SeeIT PowerAIの利用価格は、初期費用が1,800,000円~、月額費用が150,000円~となっており、以下のものが含まれている。
- PoC用Azure環境構築
- 「SeeITAI」サーバーソフトウェア
- インターネット接続(閉域接続はオプション)
- AIボックス「AMB7201」
- USBカメラ
- カメラ簡易取付キット(クランプ型固定具、伸縮ポール)
無料メルマガ会員に登録しませんか?

IoTに関する様々な情報を取材し、皆様にお届けいたします。