AWSは、AWS上で生成AIを開発することができるクラウドサービス「Amazon Bedrock」や、事前学習済みの機械学習モデルをデプライする「Amazon SageMaker JumpStart」にて、大規模言語モデル(Large Language Model, LLM)を提供している。
一方、自社でLLM開発を進める企業からは、LLMの開発にはモデル構築に関するAIの専門知識を必要とするほか、モデルを学習するための大量の計算機リソースの確保、分散学習を実現するためのインフラ面へのガイダンス、計算機リソースの使用に要するコストなど、様々な課題の声が挙がっているのだという。
そうした中、AWS ジャパンは、こうしたLLMの開発を行う日本国内の企業や団体を支援する「AWS LLM 開発支援プログラム」の応募受付を開始した。
「AWS LLM 開発支援プログラム」では、LLM開発を行うための計算機リソース確保に関するガイダンス、AWS上でのLLM事前学習に関わる技術的なメンタリング、LLM事前学習用クレジット及びビジネス支援等のサポートを提供する。
具体的には、GPUやカスタムシリコン(AWS Trainium)を搭載した「Amazon Elastic Compute Cloud(EC2)」インスタンスなど、適切な計算機リソースの選定や確保に向けたガイダンスを提供する。
また、AWS上で事前学習を実施する際の、クラスター管理や分散学習のパフォーマンスチューニングなどの技術的な支援をするほか、「Amazon SageMaker JumpStart」や「AWS Marketplace」への掲載を含めたビジネス支援を行う。
LLM事前学習用クレジットでは、LLM事前学習のワークロードを対象とし、LLM事前学習にかかるコストの一部をAWSクレジットとして支援する。
プログラムのスケジュールは、2023年7月21日に応募を締め切り、7月中を目処に選考結果が通知される。LLM開発支援期間は、2023年8月初旬から11月末までが予定されている。
なお、8月初旬はプランニング期間とし、プログラム参加者との間で開発スケジュールの検討やインスタンスの選定などを実施する予定だ。
また、12月中に、開発したLLMのデモなどを実施するプログラムの成果発表会が計画されている。
プログラム対象者は、日本に法人または拠点を持つ、LLMの開発を行う企業や団体だ。なお、既存のLLMを活用している、もしくはファインチューニングのみを行う企業・団体は対象外となっている。
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