ChatGPTの登場により、グローバルで生成AIの利用が一気に普及した。しかし、ビジネスでの利用にあたり、社内で保持するデータを扱うような場合では、利用者が生成AIに直接質問できるため、セキュリティとプライバシーのリスクが個人にゆだねられ、会社としてその管理や統制が困難になる。また、社内データから回答を得る際に、的確な回答を得られづらいという状況が起きており、業務の効率化にまで至っていないという課題がある。
SBテクノロジー株式会社(以下、SBT)は、企業の安全な生成AIの利用及び業務効率化の実現を目指し、セキュアな生成AIの利用を可能にするAzure OpenAI Serviceの検証を早期に開始した。また、SBTの社内利用や一部顧客との共同実証において、生成AIの回答精度の向上に取り組んできた。
このほどSBTは、企業や自治体向けに生成AIの導入支援を開始した。
同導入支援は、Azure OpenAI Serviceを活用し、外部ネットワークから切り離されたセキュアな生成AIの利用が可能となっており、SBTが開発した回答精度を向上させるコア技術により、様々なビジネス用途において業務効率化を実現する。
また、SBTのデータサイエンティストによる技術提供を通じて、Microsoft Azureでのクラウド環境の構築から運用まで、企業の課題や要望に応じてワンストップで支援する。生成AIの汎用的な利用はもちろん、SBTのコア技術によって、社内マニュアルや議事録データ等の企業が保持するデータからの適切な回答が得られるようになり、業務の効率化を実現する。まずは生成AIを導入したいというスモールスタートから、各種データベースや他アプリケーションとの連携による業務効率化に向けた活用まで、幅広く対応する。
さらに、SBTは協和キリン株式会社とともに、2023年5月より生成AIのビジネス活用に向けた共同実証を開始している。協和キリンの研究開発本部内にて、SharePoint Onlineに格納された膨大な量の研究開発関連文書ファイルの検索時間を短縮させるために、生成AIの回答精度の正確性や利便性等の検証を行った。
実証環境として、SBTのコア技術に加えて利用者側で様々な設定ができる機能を搭載した情報検索アプリケーションを開発した。例えば、AIによる回答結果の揺らぎを与えたくない研究開発関連文書については、必ず質問に対して一意の回答が得られるように、実務にあわせた回答結果の設定ができたり、回答元となる文書ファイル及び引用箇所の表示、またその引用数の指定ができたりする等、各種設定項目を搭載し検証を行った。これらの結果、文書検索において適切な回答結果を得られ業務効率の有効性が確認できた。
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