採用業務は、現場の事業や戦略のキャッチアップからニーズを的確に汲んだ応募要件の精査まで、カバーすべき範囲が広く、業務遂行に多くの時間と労力を費やす。重要な工程の一つである求人票の作成でも完成に至るまで数時間を要するケースが少なくない。
株式会社エクサウィザーズは、生成AIを活用した採用業務効率化サービスに参入することを発表した。同事業における最初の取り組みとして、生成AI技術を応用したサービス開発力と、HR Tech領域で蓄積した知見やデータを掛け合わせ、採用領域の業務効率化サービス「exaBase 採用アシスタント」のβ版を年内に提供を開始する。なお、2024年4月に製品版の提供開始を予定しているとのこと。
同サービスでは、生成AI・独自データベース・個社要件を組み合わせて、求人票における一定の項目(事業概要・業務内容・求める人物像・応募要件・ポジションの魅力)を自動生成する機能、および今後追加予定のスカウトメール自動生成機能、書類選考サポート機能を提供する。
具体的には、募集ポジションや求める人物像についての簡単なキーワードなど最低限の情報を入力するだけで、AIが数分で求人票を自動生成する。事前に登録したホームページや中期経営計画などの企業情報を加味して生成AIが項目を作成することで、採用担当者がキャッチアップにかかる工数を短縮し、採用経験の浅い事業担当者や採用担当人事でも必要な情報が盛り込まれた求人票を短時間で作成することができる。
また、エクサウィザーズが保有する、各ポジションに必要なスキルや経験等の独自データベースを活用することで、職種や職位に応じた市場感に合った項目をAIが選択する。これにより、担当者のスキルや経験に依存せずに、品質を担保した求人票を生成できる。同データベースにより生成AI特有の不自然な言い回しを防ぎ自然な日本語で自動生成することも可能だ。
さらに、ユーザー企業で既に活躍しているハイパフォーマーの特徴や担当してきた業務、出してきた成果といった情報から募集ポジションに必要なスキルや経験等を抽出し、生成物に反映する。これにより、「こんな人を採用したい」を表現する求人票を容易に生成可能だ。
同サービスにより、採用担当者は従来数時間を要した求人票作成業務が数分程度で完了するため、効率化した時間を求職者との対話などに充てることで、より一人一人に向き合った採用に繋がる。
同サービスは今後、スカウトメールの自動生成や書類選考サポート機能追加のほか、エクサウィザーズのDX人材育成プラットフォーム「exaBase DXアセスメント&ラーニング」との連携により、採用から育成までのサポートをシームレスに実現する複数の追加機能を実装していく予定としている。
なお、同サービスは、エクサウィザーズが戦略的に推進している、企業業務の支援・効率化を提供する「AIアシスタントシリーズ」の第2弾になる。
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