マカフィーとインテルがディープフェイク検出AI技術を開発、パフォーマンス向上とプライバシー強化を実現

マカフィー株式会社は、米国サンフランシスコで開催されたセキュリティイベント「RSAカンファレンス2024」にて、「インテル Core Ultra プロセッサー」を搭載するPCのNPU（ニューラル・プロセッシング・ユニット：AI処理に特化したプロセッサー）の機能を利用し、AIを活用したディープフェイク検出技術の強化を発表した。

マカフィーは年初に、ディープフェイク詐欺や誤情報を検知するAI搭載テクノロジー「McAfee Deepfake Detector」（旧称「プロジェクト・モッキングバード）を発表している。

「McAfee Deepfake Detector」は、データの相互関係をみつけるモデル「トランスフォーマベース」のディープニューラルネットワークモデル（人間の脳神経回路の一部を模したモデル）を含むAI検出技術を使用しており、AIによって生成または操作された可能性が高い動画の音声を検出し、ユーザに通知する。

そして今回、マカフィーはRSAで、インテルのAI PCテクノロジーを活用した場合のパフォーマンスとプライバシーの向上を実証した。

マカフィーのAIモデルに「インテル Core Ultra プロセッサー」のNPUを活用することで、ユーザの個人情報をクラウドに送信することなく、ローカルでディープフェイクの分析と検出を完了することができる。

なおマカフィーは、NPUを用いて、同じモデルで300%のパフォーマンスの向上を実現したとしている。

米国マカフィーのCTOであるスティーブ・グロブマン氏は、「『インテル Core Ultra プロセッサー』技術とそのNPUを活用することで、パフォーマンス向上やプライバシー保護に妥協することなく、最も先進的で強力な生成AIディープフェイク検出機能を消費者に提供する。ローカルで検出が行われるため、解析のために巨大なファイルをクラウドに送信する必要がなく、データに対する安心と管理をさらに高めることができる。」と述べている。

今後「McAfee Deepfake Detector」は、まもなく英語での検出が可能になり、他言語も順次展開予定だ。なお、日本での展開時期は未定となっている。