株式会社NTTデータ経営研究所と一般社団法人応用脳科学コンソーシアム(以下、CAN)は、香りに対する消費者の官能評価と人間特性の分析・予測を可能としたAIモデルを活用する「香り×人間情報データベース研究会」(以下、研究会)を発足した。
NTTデータ経営研究所は、2019年から2024年にかけて、AIモデル「香り×人モデル」の構築に取り組んでいる。
「香り×人モデル」は、NTTデータ経営研究所が管理する人間情報データベースモニターを対象に実施した、大規模調査を基に構築されている。
115種類の香料に関する107の官能評価項目と、約900人を基にした138の人間特性評価項目(2024年6月時点)を利用しており、多次元データの関係性をインタラクティブなヒートマップで可視化することができる。
「甘い匂い」や「酸っぱい匂い」など、24項目の香りに関する特性を表す記述子を使用してクラスタリングを行っているため、特定の香りに対する記述子のアンケート回答だけで、各評価項目を予測することが可能だ。
これにより、香りの官能評価と人の特性との関係性を理解できることから、データの関係性探索の効率化が図れ、消費者の特性や認知バイアスなどの把握も可能になる。
今回NTTデータ経営研究所がCANに発足した研究会では、東原教授がアドバイザーとして就任し、セミオープンの形で参加企業が共同で、香りに関するデータ収集からAIモデルの開発までを実施する。
これまでの研究成果から、「香り×人モデル」の予測精度はデータ数が増えるほど向上する傾向にあることが分かっているとのことで、同研究会では参加企業を集め、共同でさまざまな香料を「香り×人モデル」に組み込むことで、新たなAIモデルを構築し、「香り×人モデル」に関連するデータベースの拡張とAIモデルの精緻化を図るとしている。
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