従来、図書館では、数万冊ある蔵書のバーコードを1冊ずつ手作業で読み取るなどして蔵書点検を行っており、作業負荷の増大や実施期間中の休館によるサービス低下が課題となっていた。
こうした中、シダックス大新東ヒューマンサービス株式会社(以下、SDH)と株式会社サイバーコアは、画像解析AIによる図書館蔵書管理システム「KoKoBo(ココボ)システム」を共同開発した。
「KoKoBoシステム」は、画像解析AIによって本の背表紙の画像を読み込み、データベースと照合し、蔵書を点検する独自開発のクラウドシステムだ。ICタグ導入は不要で、システムをさまざまな機器に搭載できるのが特徴だ。
今回、第1弾として、DX業務ロボット「ugo Pro」に「KoKoBoシステム」を搭載。以前より「KoKoBoシステム」の実証実験を行っていた、SDHが受託運営する岩手県平泉町の複合施設「平泉町学習交流施設 エピカ」内の図書館に、2024年9月7日より導入された。
同施設での実証実験では、同ロボットが図書館内を自走して蔵書点検を実施。その結果、日頃スタッフが10日間かけて行う蔵書点検を2日で済ませるなどの効果が得られたのだという。
今後は、「KoKoBoシステム」のさらなる性能向上を進めると共に、地域の方々とコミュニケーションを取れる機能を搭載していく計画だ。
また、「KoKoBoシステム」活用により生まれた時間を、例えば開館日数を増やすなどの利用者へのサービス向上に充てていくなど、新しいコミュニケーションの機会創出も検討しているのだという。
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