Domoは、同社のAIサービス「Domo.AI」における最新のイノベーションとして「Agent Catalyst」を発表した。
「Agent Catalyst」は、「Domo.AI」のプライベートなプラットフォーム上に構築され、ビジネスプロセス全体を自律的に分析・遂行できるAIエージェントを作成するためのソリューションだ。
「Agent Catalyst」の一環として、Domoのエージェント型フレームワークは、「LLMの選択」「指示の提供」「知識ソースへの接続」「適切なツールの割り当て」という4段階のプロセスを通じて、ユーザがエージェントを作成できるよう構造的なアプローチを提供する。
このフレームワークをサポートするため、Domoは新たにいくつかのDomo.AI強化機能を開発した。
一つ目は、「DomoGPT」だ。これは、 Domoのプラットフォーム上で安全にホストされる言語モデルであり、エージェントの「頭脳」として機能する。
管理者は、企業のニーズに応じて多様なLLMを選択し設定でき、Domoエコシステム内における企業向けのセキュリティとパフォーマンスが確保される。
二つ目は、「FileSets」だ。これは、PDF、画像、音声、PowerPointファイルなどの非構造化データを管理するための新しい機能である。
この機能により、エージェントはRetrieval Augmented Generation(RAG:検索拡張生成)技術を活用し、タスクに関連する包括的な知識を取得できるようになる。
三つ目が、「Semantic Layer」だ。これは、データの関係性やビジネスコンテキストを記述するためのツールであり、エージェントが組織内の具体的なつながりやビジネスロジックを理解し、最も重要な事項を把握して効果的に機能するために役立つ。
これには、集計、フィルター、日付の粒度、次元に関するコンテキストを伴う、重要なビジネス計算を定義するための新しいメトリクスフレームワークが含まれており、本年後半に導入される予定だ。
四つ目が、「AIアシスタント」および「AIエージェントビルダー」だ。これは、本年後半に登場予定のツールであり、「Agent Catalyst」におけるカスタムAIアシスタントや自律型AIエージェントの構築と展開を簡素化する。これにより、各ユースケースに最適なAIツールをより簡単に構築できるようになる。
Domoの創業者兼CEOであるジャシュ ジェイムズ氏は、「Agent Catalystによって構築されたAIエージェントは、人間の指示やガイダンスを必要とする従来のAIアシスタントとは異なり、自律的に動作する。さらに、LLMを活用することで、状況に応じてインテリジェントに適応し、複雑なビジネス課題の解決に必要なツールやデータを効果的に活用する」と述べている。
AIエージェント活用例としては、小売業におけるパーソナライズされたショッピング体験や、在庫レベルの管理、サプライチェーン運用の最適化などが挙げられている。
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