株式会社三井住友フィナンシャルグループ(以下、SMFG)および株式会社三井住友銀行(以下、SMBC)は、顧客へのより利便性の高いサービスの提供やSMFG各社の業務効率化を加速するため、AIの実用に向けて、数多くのさまざまなPOC(※1)を積極的に推進している。その取組の一環として、株式会社JSOLは、SMBCおよびSMFGが実施するPOCのプラットフォームとして、Google Inc.が提供するGoogle Cloud Platform(以下「GCP」)の活用について技術支援することを発表した。
SMBCおよびSMFGでは、多種多様なAIの実用に向けたPOCを実施し、実用が見込めるAIを順次活用していく。現在10件超のPOCが行われており、本年9月より順次結果の評価を行い、実用に向けた計画策定を予定しているという。
取組内容
実用可能なAIの早期活用
・進展著しいAI関連テクノロジーについて、主要ITベンダーやベンチャー企業の最新技術や先進事例を情報収集し、海外駐在員も含め、幅広に調査を継続的に実施。
・情報収集した結果を基に、各業務システムへの適用が見込めるAIの実用を検証している。
業務の高度化・自動化を担う独自のAIを創造
・SMFG各社における業務システムの課題対応や改善に向けて、AIをその実現手段となる技術と捉え、多種多様なAI関連テクノロジーを活用したPOCを推進し、金融機関としての業務の高度化・自動化を図る。
・POCでは、AIの実用に関する試行錯誤を繰り返しながら独自のAIを創り、AI活用における競争優位性の獲得と差別化を目指す。
AI活用のスピード化と利用拡大(AI化)
・上記の取り組みを通じて、AI活用の知見やノウハウを蓄積し、AI導入のフレームワークを策定することで、金融ITシステムへのAI活用のスピード化を図る。
・現在の金融サービスには情報技術(IT)が必要不可欠であるが、将来はAIが一般化していく潮流を踏まえ、AI活用の対象業務を拡大していくという。
GCPの活用と狙い
効率的なPOCの実施
・SMFGおよびSMBCにおけるさまざまなAI活用策を推進するには、AI活用に関する知見とノウハウが重要であり、数多くの試行錯誤を効率的に繰り返すことが可能なコンピューティング環境が必要となる。
・GCPは、複数の実用検証が同時並行的に実施可能であり、AI活用のコンピューティング環境として有用(※2)と考えている。
AI化における協働
・SMFGおよびSMBCは、Google Cloud Platformのサービスパートナーであり且つ金融機関向けのシステムに知見のあるJSOL(※3)と協働することで、早期にGCPを活用している。
・Googleからのサポートとアドバイスを活用しながら、AI(異常検知や予測等の分野)のPOCを実施している。
(※1)POC(Proof Of Concept):新しい概念や理論、原理などが実現可能であることを示すための簡易な試行のこと。
(※2)GCPはGoogleのクラウドサービス基盤。インフラ系サービスからビッグデータ関連サービスまで広くラインアップがされ、社内でも活用がすすんでいる機械学習に関連するサービスが提供されている。
(※3)2014年 Google Cloud Platform Special Contribution Awardを受賞
【関連リンク】
・三井住友フィナンシャルグループ(SMFG)
・三井住友銀行(SMBC)
・JSOL
・グーグル(Google)
無料メルマガ会員に登録しませんか?
IoTに関する様々な情報を取材し、皆様にお届けいたします。