クアルコムはBaidu社と協業し、Baidu社のスマートフォンやIoTデバイス向けの対話型AIシステム「DuerOS」を、クアルコム最新のチップ「Qualcomm Snapdragon 845」を含むSnapdragon Mobile Platformへ最適化すると発表した。
この協業により、両社はDuerOSとQualcomm Aqsticのハードウェア・ソフトウェアを最適化し、スマートフォンやIoTデバイスでのAI音声スマートアシスタントソリューションをグローバルに展開していく意向だ。
Baidu社のDuerOSは、2017年始めの提供開始以来、130社以上のパートナーに提供されており、冷蔵庫やエアコン、テレビのセットトップボックス、スマートスピーカーなど中国のハードウェアメーカーの100以上のブランドの機器に搭載されている。
昨今、スマートフォンやスマートスピーカーに搭載されているAIアシスタントは、人間と機械の関わりにおいてパラダイム変化をもたらすと言われている。
今回、DuerOSをサポートするクアルコムのSnapdragonモバイルプラットフォームは、スマートフォンやIoTデバイスの自然言語処理などのさまざまなAI使用例の開発を加速できるよう設計されている。たとえば、以下の特長がある。
- クアルコムのAqsticオーディオコーデック(WCD934x、WCD9335)は省電力でスタンバイし、DuerOSを通じて呼びかければいつでも起動する。
- Snapdragonがもたらすエコー除去とノイズ抑制は、ユーザーとDuerOS間の対話を助ける。
同協業により、クアルコム最新の「Qualcomm Snapdragon 845」(冒頭写真)に最適化されたDuerOSアプリケーションが使用可能になり、OEMはAIボイスソリューションの開発において、ユーザー体験の向上と市場投入までの時間を短縮できると期待される。
【関連リンク】
・クアルコム(Qualcomm)
・バイドゥ(Baidu/百度)
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技術・科学系ライター。修士(応用化学)。石油メーカー勤務を経て、2017年よりライターとして活動。科学雑誌などにも寄稿している。