アサヒビールとNEC、画像処理技術を活用した「輸入ワイン中味自動検査機」を共同開発

近年、日本市場におけるワインカテゴリーは拡大傾向となっている。特に、2019年2月1日に日欧EPA発効によりEU産ワインの関税が即時撤廃されたことなどから輸入ワインへの注目が高まり、本年はさらに市場が活性化すると見込まれている。

現在、輸入ワインの検品作業は検査作業員の目視で行われており、瓶を光に透かしラベルの隙間から液体に微細な異物が混入していないか確認する作業で、経験と熟練した技術が必要である。また、現在の輸入ワイン販売数量を検品作業するために、1ラインあたり10名程度の作業員が必要となっている。

そこで、アサヒビール株式会社と日本電気株式会社は、共同で画像処理技術を活用した「輸入ワイン中味自動検査機」を開発した。現在、人が目視で実施している輸入ワインの検品作業の品質水準を維持した上で、さらに同製品を導入し効率化することで、最適な品質管理体制を目指す。

同製品は、赤外光照明やカメラおよび画像処理技術を活用し、ワインに異物が混入していないかを確認する検査装置である。作業員が検査機にワイン瓶をセットして検査をスタートすると、約10秒間、瓶が傾斜・旋回する。その際、液体に緩やかな渦流が発生するため、ラベルの陰に隠れた異物まで検出することができる。

あらかじめ各種瓶形状に応じた最適な傾斜・旋回パターンの設定や、赤ワインや白ワインなど液色に応じた最適な光量、撮像タイミングを設定し登録することで、作業員は検査したい品種を選択すれば自動で検査することが可能である。

また、同製品を導入することで、検品作業の効率化を図ると同時に、今後見込まれる労働力不足に対応する。初心者でも対応できるため、労働力が確保しやすくなり、今後の輸入数量増加に対応できる柔軟な勤務体系になるという。さらに、作業員の成熟度の違いによる差がないため、検査品質の均一化が実現される。

両社は、2019年4月から、輸入ワインの受入拠点である横浜倉庫に同製品を1機導入してテスト稼働を開始した。2019年9月から3機に増設し、検査ラインとして1ラインを本格稼働させるという。2021年内までに関西と九州の倉庫にもラインを順次導入し、全国3ヵ所に合計4ライン(12機)で自動検品ができる体制を目指す。

Previous

PFN、深層学習フレームワーク「Chainer」と汎用配列計算ライブラリ「CuPy」の最新版v6をリリース

テクサーが東京建物とシリコンテクノロジーと連携、スマートビルディング実現に向けてZETA通信の有用性を検証

Next