SORACOMアップデート、必要な時だけアクセス、エッジへの対応など -SORACOM Discovery 2019レポート12

株式会社ソラコムが主催する日本最大級のIoTカンファレンス「SORACOM Discovery 2019」が7月2日、グランドプリンスホテル新高輪(国際館パミール)で開催された。本稿では、その中で行われたセッションの一つ、「基調講演」の内容について続きを紹介する。

基調講演レポート その1:「ソラコム、グローバルIoTプラットフォーマーへ

基調講演の中ほどで登壇した、ソラコム CTOの安川氏が技術アップデートを行った。

デバイスから直接クラウドのファンクションを実行できる、SORACOM Funk

SORACOM、必要な時だけアクセス、エッジへの対応も -SORACOM Discovery 2019レポート
参考:ソラコムホームページより

IoTデバイスは、低消費電力で動かしたいという要望が多いものだが、そういったニーズがある一方で、リッチな処理も実行したいという場合もある。

その際、処理自体をクラウドに任せたいという考え方になるわけだが、処理シーケンスなどを細かくプログラムするのはそれなりに手間がかかる。そこで、SORACOM Funkは、「AWS Lambda」「Azure Functions」「GCP Cloud Functions」といったクラウド処理を簡単に呼び出すことを可能とする。

これにより、LPWAのような微小なデータを扱う通信をつかっても、大きな処理能力が必要なものを動かすことが可能になるのだ。

また、SORACOM Funkは、ほかのSORACOM BeamやFunnel、Harvestなどと同様に、Unified Endpoint と呼ばれる統合されたエンドポイントに接続することができるので、同様の処理で使用するサービスをスイッチすることも簡単になる。

SORACOM、必要な時だけアクセス、エッジへの対応も -SORACOM Discovery 2019レポート
参考:ソラコムホームページより

必要な時だけアクセスできる、SORACOM Napter

SORACOM、必要な時だけアクセス、エッジへの対応も -SORACOM Discovery 2019レポート
参考:ソラコムホームページより

デバイスへの接続を考えると、「必要な時だけ」デバイスにアクセスして利用したいというニーズが多い。一方で、デバイスを保守メンテナンスする必要があるが、常時接続は必要がないという場合もあるだろう。

また、ネットワークカメラのような利用シーンをイメージすると、常時接続はかえってセキュリティ上のリスクが高まる。一方で、このサービスを使うと必要な時だけアクセスできるので、不要な通信をさせないようにすることも可能だ。

こういった要望に応えるサービスが、「SORACOM Napter」だ。

このサービスを使うことで、IoTデバイスに必要な時だけ、セキュアに接続することができるようになる。

大量データをアップロードする、SORACOM Harvest File

SORACOM、必要な時だけアクセス、エッジへの対応も -SORACOM Discovery 2019レポート
参考:ソラコムホームページより

さらに、ソラコム 執行役員 チーフエンジニアの片山氏が登壇し、「これまでSORACOM Harvestではテキスト、JSON、バイナリなどデータしか保存することができなかったが、カメラの画像データや、ファームウエアのアップデート情報など大きなファイルも扱えるようになるサービスをリリースした」と述べた。

S+ Camera Basic

SORACOM、必要な時だけアクセス、エッジへの対応も -SORACOM Discovery 2019レポート12

さらに、片山氏は、ソラコムの技術を内包したカメラデバイス「S+ Camera(サープラスカメラ) Basic」を紹介した。

このカメラは、SORACOM Airを搭載していて遠隔からもプログラムの書き換えが可能だ。また、Raspberry Piをベースに開発されているため、電源を入れるだけですぐに使うことができるという。

リファレンス用アルゴリズムとして、定期的に取得した画像をアップデートする機能が入っているということだ。

簡易位置測位可能なSORACOM LTE-M Button for Enterprise / LTE-M Button Plus

SORACOM、必要な時だけアクセス、エッジへの対応も -SORACOM Discovery 2019レポート12

これまでも、LTE-M Buttonはあったが、今回紹介されたのは、簡易位置測位が可能なボタンだ。

ボタンを押すとその位置が測定できるというもので、SORACOM Beam / Funnel / Funk / Harvest とも連携が可能となる。

同時に、画像データのような10GByte強の大容量データもやり取りできるサービス、「Plan-DU」もリリースされた。

液晶やボタン、コネクタ、バッテリーが内包されたM5Stack用拡張ボード

SORACOM、必要な時だけアクセス、エッジへの対応も -SORACOM Discovery 2019レポート12

さらに、Arduino IDE/ブラウザで開発可能なボードで、液晶やボタン、コネクタ、バッテリーが内包されたM5Stack用拡張ボードも紹介された。

今年も多くの機能が登場、アップデートされ、どんどん便利になっていくソラコムのサービス。

SORACOM、必要な時だけアクセス、エッジへの対応も -SORACOM Discovery 2019レポート12
今回も多数のアップデートがあった、SORACOMのサービス群

S+ Cameraというエッジ領域のリファレンスデバイスも登場し、よく使われる処理はソラコムのサービスの中にどんどん取り込まれ、開発者にとってよりIoTビジネスを始めやすくなる環境が整ってきていると感じた。

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