出光昭和シェル、超小型EVを活用したMaaS事業の実証を飛騨高山で開始

近年、環境への関心の高まりや自動車に対するニーズの変化に伴い、電気自動車等の次世代自動車を活用した、新たなビジネスチャンスが拡大している。「超小型EV」は、自動車よりコンパクトで小回りが利き、環境性能に優れた1~2人乗り程度の電気自動車だ。観光地での活用を中心に、地域の手軽な移動の足として注目を集めており、全国各地で実証実験や試験的なサービス運用が行われている。

また、若年層の車離れや高齢ドライバーの免許返納が増加する中、車は「所有」するものから「利用」するものへと価値観が変化してきており、ICTを活用し様々な移動手段を1つのサービスとしてシームレスにつなぐ「MaaS(Mobility as a Service)」というモビリティの概念が提唱されている。

このような中、出光興産株式会社は、岐阜県飛騨市および高山市で独自のシステムによるカーシェアリング事業「オートシェア」の実証実験を、本年8月から開始する。同実証実験では、超小型EVを活用したカーシェアリングの事業化に向けた情報収集とビジネスモデルの検証が行われる。

同実証実験では、地域密着型の経営を強みとする同社の販売店ネットワークを活用したビジネスモデルを検証するため、地元企業や観光施設とタイアップし、法人と一般顧客を対象にした2つのビジネスモデルの有用性を実証する。

法人向けサービスでは、同社が調達する計7台の超小型EVを牛丸石油株式会社を通して地元企業に貸与し、平日は営業車として、休日は地元住民や観光客向けの車両として活用することで、カーシェアリングビジネスの課題である車両の稼働率の低さの改善を図る。

一般向けサービスでは、旅館・ホテル・道の駅などの駐車場5ヵ所をステーション化し、観光客を主なターゲットとして、飛騨・高山観光のエコで手軽な移動手段として活用できる。地元企業や観光施設は、超小型EVによる集客効果への期待と共に、中小企業では展開しにくい環境負荷低減のPRができる。

同実証実験システムは、KDDI株式会社が提供するカーシェアリング予約システムと、株式会社タジマモーターコーポレーション(以下、タジマモーター)が開発する超小型EV「ジャイアン」を使用する。同カーシェアリングは、公式サイトから無料で会員登録することで、誰でも体験できる。

同社は今回の実証実験を通し、販売店ネットワークを活用した新たなビジネスモデルの検証と、独自のカーシェアリングシステムによる幅広い利用者を対象とするMaaSプラットフォームの構築を目指す。

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