OKIと日本ドライケミカル、光ファイバーセンサーを用いた防災・減災に寄与する「異常温度リアルタイム監視ソリューション」を開発

近年の防災意識の高まりにより、火災などの予兆をより早く検知し、速やかな対処、避難や消火活動を可能とするシステムが求められている。

そこで、沖電気工業株式会社(以下、OKI)と日本ドライケミカル株式会社は、災害につながる異常な温度上昇をリアルタイムに監視する「異常温度リアルタイム監視ソリューション」を共同開発し、両社で販売を開始した。両社は2014年8月の業務提携以降、双方の強みを活かした新たな防災システムの開発に取り組んできており、同ソリューションはその成果となる。

今回、建物や構造物、設備機器類に敷設したOKIの「光ファイバーセンサー WX1033 A/B」によりリアルタイムに検知された異常な温度上昇などのデータを、日本ドライケミカルが開発した監視システムと連動させることで、火災などの早期発見・対処を実現する。

WX1033 A/Bは、リアルタイムセンシングが可能な光ファイバーセンサーで、OKI独自の技術「SDH-BOTDR方式(※)」を採用し、従来のBOTDR方式では数十分かかっていた温度計測が1秒で実施できるほか、1秒周期で温度上昇を検出し、その発生場所を1m単位で特定することができる。その他の特徴は以下の通り。

  • 最大400条件までの警報監視機能(絶対値判定/差分判定)と接点出力(最大4接点)を内蔵し、警報ランプなどにより注意や警報などの異常を知らせることができる。
  • サーバー伝送機能(MODBUSインターフェース)により、上位の監視サーバーへ温度情報や警報情報を送信できる。
  • 受信器上の光ファイバーの距離と監視対象の場所を関連付けたアプリケーションにより、異常の発生場所を特定できる。
  • 光ファイバーは測定用/アプローチ用ともに、電気配線と同様に工事可能なケーブルを準備している。

一方、日本ドライケミカルは、これまで総合防災企業として蓄積してきた火災発生のメカニズムや検知方法、報知方法などのノウハウを統合して、OKIのWX1033 A/Bで検知した異常温度をリアルタイムで監視するアプリケーションを開発し、これを監視システムに組み込んだ。監視システムの特徴は以下の通り。

  • 早期警戒のための火災予報機能、火災発報監視機能とともに、これらの発生・復旧に関する長期ログ機能を装備。
  • 系統図などの監視図画面上でリアルタイムな計測温度表示ができる。
  • 各監視ブロック単位(1m~)に、計測温度をリアルタイム/ヒストリカルにトレンドグラフとして表示する機能を備え、温度変化状況を容易に監視できる。
  • 日報・月報・年報のレポート機能により、長期にわたる温度状況の解析が可能である。
  • 光ファイバーセンサーの断線・精度低下監視、監視ブロック長変更などの保守機能を備えている。
  • クライアント/サーバー型のソフトウェア構成により、複数台(最大10台)のPCによる監視が可能だ。
  • 今回監視システムに組み込んだアプリケーションにより、光ファイバーセンサーが異常温度を検知した際、その位置や温度など発報に至った情報を建物や設備系統図などの監視図面上に表示される。

※ BOTDRは、光ファイバーに光パルスを入射したときに発生する後方散乱光の1つである「ブリルアン散乱光」の周波数が温度や歪みに比例して変化するという特性を利用した、従来の光ファイバーセンシング手法。SDH-BOTDRは、OKI独自の技術により、ブリルアン散乱光の周波数の変化を電気信号の位相シフトに変換して捉えることで測定時間を短縮した光ファイバーセンシング手法。

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