Arm、エコシステムを強化する「AI Edge」へのアプローチを公開

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IoTの成長によりデジタルトランスフォーメーションが進む中、データの洪水は上流のクラウドへと押し寄せており、これまでダウンロード需要に最適化されていたネットワーク・インフラストラクチャでは亀裂の原因となっている。これによりインターネット・インフラストラクチャ全体に演算リソースを分配する必要がある。

Armは、インフラストラクチャ・エッジでのAI推進を目指すイニシアティブ「Project Cassini」イニシアティブ、Platform Security Architectureのインフラストラクチャ・エッジへの拡大、および次世代のArm Neoverseコア「Zeus」でのbfloat16サポートを発表した。

Armは以前より、次世代のArmv8-Aアーキテクチャにbfloat16データフォーマットを追加することを発表している。この機能拡張によるArmベースのCPUにおけるトレーニングと推論の処理性能向上の実現を目指して、来年提供予定のNeoverse「Zeus」プラットフォームに今回、bfloat16サポートを追加することとなった。

データに含まれる情報に基づいてタイムリーな意思決定を行うことに加えて、大量のデータを適切な場所に送るために、AIはトラフィック管理からパケット検査までを支援する必要がある。これはトレーニングと推論の両方の課題であり、従来のコンピューティングシステムでは対応し続けることができないという。インターネットのエッジにおける役割は、従来のネットワークブリッジから、コンピューティングプラットフォームへとシフトしつつある。

そして、AI演算をエッジ側で実行することでクラウドへのバックホールが削減され、レイテンシーは低減し、効率性、セキュリティの向上に貢献する。

AI Edgeは、AI集約型であるだけでなく、クラウドネイティブである必要があり、VMもしくはコンテナによる仮想化や、マルチテナントのサポートも必須に加えて、セキュアであることも重要である。

インフラストラクチャ・エッジを形成する現行のソリューションは、これらの新しい需要に対応すべく転換を遂げている多様なエコシステムを通じて提供されている。そして今回、AI Edgeへの移行を支援するため、多様かつセキュアなエッジエコシステム全体にわたって、クラウドネイティブなエクスペリエンスの実現を目指す業界イニシアティブ「Project Cassini」を発表した。

Project Cassiniでは、エコシステム・パートナーとともに、インフラストラクチャ・エッジを対象としたプラットフォームの標準とリファレンスシステムの開発にクラウドネイティブなソフトウェアスタックを用いて取り組む。これらは、今回インフラストラクチャ・エッジ向けに拡張されたPlatform Security Architecture(PSA)標準フレームワークに対応している。

また、Armとそのエコシステム・パートナーが現在行っているセキュリティへの取り組みにも注力している。Armは2年前、IoTデバイスのセキュリティ開発に伴うコスト、時間、リスクを軽減するために、要件の共通セットに合わせたセキュリティ機能の設計を可能とするPSAを発表しており、今回Project Cassiniで取り組むことで、PSAをインフラストラクチャ・エッジまで拡大し、基本的なセキュリティニーズの標準化を図る。

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