日立・ホンダなどが経営統合に関する基本契約を締結、CASE分野でのソリューション開発・提供を強化

現在、100年に一度と言われる大変革時代に直面している自動車・二輪車業界では、環境負荷の軽減や交通事故削減、快適性の向上等が求められている。また、電動化や自動運転、コネクテッドカー等の分野では、競争が激化している。このような中、サプライヤーでも製品の枠組みを超え、ソフトウェアを組み合わせた包括的なソリューションの提供が求められている。

株式会社日立製作所(以下、日立)、本田技研工業株式会社(以下、ホンダ)、日立オートモティブシステムズ株式会社、株式会社ケーヒン、株式会社ショーワ及び日信工業株式会社(以下、日信工業)の6社は、経営統合に関する基本契約を締結した。

具体的には、それぞれの取締役会で、本日、各国の競争当局の企業結合に関する届出許可等、各国の関係当局等の許認可等が得られること等を前提条件として、以下の内容を決議した。

  1. ホンダがケーヒン、ショーワ及び日信工業の普通株式を対象として公開買付けをそれぞれ実施すること
    ケーヒン、ショーワ及び日信工業の各取締役会は、各社において取締役会の諮問機関として設置された特別委員会からそれぞれ答申書を取得した上で、本日、決議に参加した全ての取締役の全員一致により、本日時点での意見として、同公開買付けが開始された場合、同公開買付けに賛同する旨の意見を表明するとともに、ケーヒン、ショーワ及び日信工業の株主に対して、同公開買付けへの応募を推奨することを決議した。
  2. ホンダがケーヒン、ショーワ及び日信工業の完全子会社化をそれぞれ実施すること
    ホンダが、同公開買付けが成立したケーヒン、ショーワ及び日信工業の普通株式の全てを取得することができなかった場合には、ケーヒン、ショーワ及び日信工業の株主をホンダのみとするための一連の手続を実施する予定だ。
    日立・ホンダなどが経営統合に関する基本契約を締結、CASE分野でのソリューション開発・提供を強化
  3. 日立オートモティブシステムズ、ケーヒン、ショーワ及び日信工業が、日立オートモティブシステムズを最終的な吸収合併存続会社として、ケーヒン、ショーワ及び日信工業をそれぞれ最終的な吸収合併消滅会社とする吸収合併を実施すること
    同公開買付け及び同完全子会社化後、日立の完全子会社である日立オートモティブシステムズを最終的な吸収合併存続会社、ケーヒン、ショーワ及び日信工業を最終的な吸収合併消滅会社とする同吸収合併を行う。ホンダ及び日立は、同基本契約で、同吸収合併に際して、日立、ホンダが保有する同統合会社の議決権の数がそれぞれ同統合会社の総株主の議決権の数の66.6%、33.4%となるような合併比率で、同統合会社の普通株式を合併対価としてホンダに割り当てる旨を合意している。
    なお、同吸収合併の効力発生時点でのケーヒン、ショーワ及び日信工業の株式価値の合計と日立オートモティブシステムズの株式価値の比率が必ずしも上記の合併比率と一致しない可能性があることに鑑み、同完全子会社化の完了後、同吸収合併の効力発生までの間に、ケーヒン、ショーワ及び日信工業の株式価値の合計と日立オートモティブシステムズの株式価値の比率を上記の合併比率と一致させることを目的として、ケーヒン、ショーワ及び日信工業による自己株式の取得によりケーヒン、ショーワ及び日信工業の株式価値の調整を行う予定だ。

これにより、CASE(※1)分野においてグローバルで競争力のあるソリューションの開発・提供を強化するために、日立オートモティブシステムズ、ケーヒン、ショーワ及び日信工業の4社の経営統合を行うことをそれぞれ決議し、6社を当事者とする経営統合に関する基本契約を締結した。

同吸収合併後の存続会社(以下、同統合会社※2)は、連結売上収益1.7兆円規模のグローバルサプライヤーとなり、ケーヒンのパワートレイン事業、ショーワのサスペンション事業及びステアリング事業、日信工業のブレーキシステム事業の各技術と、日立オートモティブシステムズが有するパワートレインシステム、シャシーシステム、安全システムの3つのコア事業の強みを組み合わせることで、競争力のある技術・ソリューションを確立する。

具体的には、電動化製品を通じたCO2排出量削減による地球温暖化防止や、自動運転や先進運転支援システムによる交通事故ゼロ社会実現に向けて貢献するとともに、6社の車両制御技術を結集することでストレスフリーな移動体験を提供する。また、日立はLumada(※3)ソリューション等のデジタル技術により、特にコネクテッドの領域で、同統合会社が安全性やモビリティサービスの向上に貢献することをサポートする。

同統合により同統合会社で想定される具体的なシナジー効果は、以下の通り。

  • 経営基盤・技術開発
    エンジニアリングリソースの結集・最適化により、成長が期待される分野での技術開発の加速と経営のスピードアップ・効率化。事業規模拡大・モノづくりにおけるシナジー・グローバル拠点の相互活用による製品やコスト競争力の強化。
  • 電動パワートレイン領域
    ホンダ及びケーヒンの小型一体構造や高効率エネルギーマネジメント技術と、日立オートモティブシステムズの材料技術や生産プロセスの統合による、ドライブユニット開発力の強化。
  • シャシー領域
    ホンダの人間工学や車両姿勢制御技術、ショーワ、日信工業の先進ハード技術、日立オートモティブシステムズのシャシー制御や高度冗長化技術の融合による、先進統合シャシー制御システム等、自動運転時代に求められる信頼性の高いシステム開発。
  • 自動運転/先進運転支援システム領域
    6社技術の結集による、外界センシング技術や、予測AI技術等の自動運転に関わる認識技術を活用した先進システムの実現。

同統合に際し、日立オートモティブシステムズは、日立が直接保有する日立オートモティブシステムズグループ各社の株式を、同吸収合併の効力発生日までに取得する予定だ。また、ケーヒンは、同統合会社と業容が異なる自社空調事業に関して、同吸収合併の効力発生時点までに、第三者に譲渡する予定だが、その譲渡先及び対価は現時点で未定だ。

ショーワは、同統合会社と業容が異なるショーワの完全子会社である株式会社ホンダカーズ埼玉北を通して営むカーディーラー事業に関しては、同吸収合併の効力発生時点までに、第三者にホンダカーズ埼玉北の株式を譲渡する予定だが、その譲渡先及び対価は現時点で未定だ。

ホンダ及び日信工業は、日信工業の持分法適用関連会社であるヴィオニア日信ブレーキシステムジャパン株式会社(以下、VNBJ)及びVEONEER NISSIN BRAKE SYSTEMS(ZHONGSHAN)CO.,LTD(以下、VNBZ)について、日信工業の合弁パートナーであるVeoneer,Inc.の完全子会社であるVeoneer ABが所有するVNBJ及びVNBZの全株式をホンダと日信工業が共同で取得することについて、Veoneer ABとの間で株式譲渡契約を締結している。

同統合会社は「日立/Hitachi/HITACHI」をコーポレートブランドとする予定だが、同吸収合併の効力発生前に日立オートモティブシステムズ、ケーヒン、ショーワ又は日信工業で使用されていた各製品のブランドは、当面の間、継続使用する予定とした。

※1 「Connected:コネクティッド化」「Autonomous:自動運転化」「Shared/Service:シェア/サービス化」「Electric:電動化」の4つの頭文字をとった造語
※2 日立及びホンダは、同吸収合併の効力発生日までに、他の当事者と協議の上、日立及びホンダの合意により、同吸収合併の効力発生直後における同統合会社の名称及び所在地を変更することができることとなっている。また、代表者は、同統合会社の取締役会にて正式に決定される予定だ。
※3 顧客のデータから価値を創出し、デジタルイノベーションを加速するための、日立の先進的なデジタル技術を活用したソリューション・サービス・テクノロジーの総称。

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