パーソナルメディア、リアルタイムOSで組込み機器の開発をマスターできる実習付き教材セットを発売

経済産業省の調査報告書「IT人材需給に関する調査」(2019年3月)によれば、2030年に向けてIT人材の需給ギャップがさらに拡大し、特にIoT等の先端ITに関わる人材については2030年に54.5万人もの不足を生じる可能性が指摘されている。さらにIoTエッジノード側では、メモリ容量やCPU性能などのリソースが極めて限られている上に、機器のリアルタイム制御といった高度な技術が必要であり、このような要件に対応できる組込み技術者は益々不足している。

組込み技術者の人材育成のためには優れた教育体制と教材が必要だが、大学や専門学校、職業訓練校などの組込み教育の現場の担当者からは、良い教材を自分で作成する時間がとれず、かといって市販の教材を利用しようとしても適当なものが見つからない、との声がある。

このような状況の中、IoT・組込みシステムの総合ソリューションを提供するソフトウェアメーカーのパーソナルメディア株式会社は、IEEE(米国電気電子学会)の定める世界標準仕様「IEEE 2050-2018」(※)に準拠した最新版のリアルタイムOS「μT-Kernel 3.0」で組込み機器の開発をマスターできる実習付き教材セット「μT-Kernel 3.0教育&実習パッケージ」を2020年3月1日(予定)より出荷開始する。

同製品は、パーソナルメディアの「リアルタイムOS 教育&実習パッケージ」をベースに、実行用のリアルタイムOSとして「μT-Kernel 3.0」を採用し、IoTの応用システムやIoT関連機器の開発にも対応したものである。

μT-Kernel 3.0は、オープンIoTを推進する標準化団体トロンフォーラムが仕様化した、組込みシステムで60%以上のシェアを持つTRON系OSの最新版であり、2018年8月にIEEEから仕様書が出版されたIoTエッジノード向けリアルタイムOSの標準仕様「IEEE 2050-2018」に完全準拠している。

また、キロバイト単位のメモリしか持たないRFIDチップや微小なセンサーなど、ハードウェアリソースの厳しい機器にも搭載可能な軽量性、コンパクト性を保ちつつ、ミドルウェアやデバイスドライバの追加が容易であり、IoTのために必要となる多様な通信方式や通信デバイスにも対応できる。

同製品の詳しい特長は以下の通り。

  1. 教育と実習に必要な内容をワンパッケージ化
  2. 座学から例題による実習、本格的なIoTエッジノードの開発に至るまでに必要な教材や資料、ハードウェア、ソフトウェアが含まれている。同製品とWindows PCを用意することで、本格的なリアルタイムOSの基礎から実践的な組込みシステムをまでIoTエッジノードの開発に必要な知識を体系的に修得できる。

  3. すぐに使える教育機関向け教材
  4. パーソナルメディアのTRON関連の技術開発と書籍の出版、T-Kernelセミナーなどのノウハウを活用した教材が付属している。これらの教材は、大学や職業能力開発校などの教育機関におけるリアルタイムOSの講義やセミナーにそのまま利用できるほか、各学校のカリキュラムに合わせて教材を編集し、カスタマイズすることもできる。

  5. 実践的な例題プログラム
  6. タスクのスケジューリングやセマフォによる排他制御などを細かく確認する基本的な例題から「LEDと割込みによるルーレット」「哲学者の食事問題」「TCPサーバ」などの総合的な応用問題まで、実践的な例題プログラムが付属している。また、付属のタスクトレーサにより、例題プログラム実行時のタスク遷移、システムコール発行などの履歴をビジュアルに表示する。

※  トロンフォーラムのμT-Kernel 2.0をベースに、IEEEが仕様を定めたIoTエッジノード向けの標準リアルタイムOS。

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