YE DIGITAL、バスが来ないイライラを解決するスマートバス停、全国展開に向けて本格始動

近年、スマートシティへの取り組み、とりわけMaaSにおける取り組みが増えてきた。

とはいうものの、地方公共交通における課題はまだ多く残っているのが現状だ。

バスに限ってみれば国土交通省の資料によると、バス利用者はいずれの都市においても減少率に差があるものの、減少傾向にある。特に、地方における減少率は都市部に比べて大きい。

その背景に加え、地方住民における現住居地の移動交通手段における不安で最も多かったのは、「公共交通が減り自動車がないと生活できない」といった回答だ。

国土交通省資料
「将来の移動手段確保への高まる不安(全体・地方部)」平成30年国土交通省資料より

冒頭で述べたとおり、バスの利用者減少している。そのため、バス本数を減らさざるをえない状況になってきていることもあって、国土交通省は、地方公共交通における充実を目指し、バス利用者を増やすための対策を行ってきた。

多くの対策があるなかで、取り組んできた施策のひとつが「バス停の整備や改善」だ。

今回、YE DIGITALは、西鉄グループと共同開発した「スマートバス停」に、時刻表や広告コンテンツを配信するクラウドサービス「MMsmartBusStop」を開発し、2020年1月より提供を開始する。

「スマートバス停」は、クラウドからコンテンツ配信し、デジタルサイネージにバスの運行時刻表や、その他の告知文や広告などをリアルタイムに表示できるバス停のことだ。また、遠隔で操作できため、時刻表等の貼り替え作業が不要となり働き方改革にも効果が期待されている。

バス停において、時刻表が紙で貼りだされていたり、その時刻表が古いままであったりするバス停は地方に行けば見受けられる。そういった、正しい情報を即時に発信することで「バス停の改善」を行うのが今回の取り組みだ。

2018年1月から開始した「スマートバス停」の実証実験結果を踏まえて、「MMsmartBusStop」では、手作業で作成していた時刻表をGTFS(※1)から自動作成、その他掲示物と合わせて、各スマートバス停に自動配信することができるようになったことで、正しい情報を即時に発信することが可能となった。

本格的な全国展開に向け、他社のバス運行状況システムと連携可能なマルチプラットフォームになっていることも特徴的で、来春、青森県下での運用が開始される。

また、マルチプラットフォームである特性を活かし、「MMsmartBusStop」には、十和田観光電鉄株式会社の七戸十和田駅前バス停にて、アーティサン株式会社が提供するバス運行状況システム「バス予報」と連携したサービスが開始される。今後は七戸十和田駅前バス停以外にも拡大を予定しているとのこと。

※1 GTFS(General Transit Feed Specification)とは、公共交通機関の時刻表と地理的情報に関するオープンフォーマットのこと。情報が共通のフォーマットで公開されることで、複数の公共交通機関の情報を利用する経路検索などのアプリケーション開発を容易にする。

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