ユビキタスAIコーポレーションと長久手市、スマートメーターの電力使用量データを活用した高齢者見守りシステムの運用実験を実施

愛知県の長久手市長寿課は、高齢者が住み慣れた地域や自宅で、人生の最期まで自分らしい暮らしを続けるための仕組み(地域包括ケアシステム)づくりを目指した取り組みを行っている。

この取り組みの一つとして、2019年12月より、名古屋産業大学 現代ビジネス学部 教授 石橋 健一氏と共同で、スマートメーターから収集した電力使用量データを活用した高齢者見守りシステムの運用実験を実施する。

そして今回、株式会社ユビキタスAIコーポレーションは、同システムの運用実験に参画することを発表した。同試験は、スマートメーターからの電力使用量データを利用した高齢者の生活反応を推定するシステムを活用した高齢者の見守りシステムの有効性と、運用に際しての課題の検討を目的に実施される。

具体的には、実験協力する各世帯の宅内に設置された加賀電子株式会社のスマートゲートウェイで受信したスマートメーターの1分ごとの電力使用量をインターネット上のサーバーへ送信する。送信されたデータは、トーマステクノロジー株式会社の電力データ活用技術「NIALM(※)」で解析され、人による家電の使用を包括的に判定・識別するとともに、個別家電の利用状況を推定する。同システムの詳しい特長は以下の通り。

  • 計測機器の設置、初期工事不要
  • 電気代の算出のために利用されている既設のスマートメーター(Bルート)の電力量からアルゴリズムで個別機器の利用状況を推定するため、人感センサーやカメラの設置や工事が不要で、既設住宅でも低コストで利用開始できる。

  • 1分値を利用
  • 利用時間の短い電子レンジなどの機器も判別が可能だ。これにより、生活反応データ取得の精度の向上を図る。

  • これまでの生活を変えずに利用可能
  • 各世帯での総電力使用量のみから生活反応が算出できるため、生活者による特別な機器操作が不要である。誤操作による不要な呼び出しがなくなるとともに、個別機器のON/OFF以外の詳細な判別はしないので、生活者の「見られているストレス」を低減し、プライバシーを尊重できる。

  • 特別な家電やセンサー類を準備することなく利用可能
  • 総電力使用量のみから生活反応が算出できるため、専用の電気ポットやLEDなどのほか、センサー類などの検出機器も必要としないことから、各世帯で使用中の家電のままで低コストに見守りが実現できる。

これにより、長久手市は家電の包括的な使用状況を基に、推定された個別家電の利用状況を参考にして居住者の活動状況を判別し、特定の家電やセンサー類を使用することなく見守りに役立てる。

なお、ユビキタスAIコーポレーションは、同実験でパートナー企業である加賀電子のスマートゲートウェイの開発および機器提供を行う。また、トーマステクノロジーが提供するNIALMを活用したクラウド上の利活用システムの開発および運用実験のシステム運用を担当する。

※ 非侵入型電力機器モニタリングと呼ばれ、家庭の総電力使用量から、個別家電機器の種類と使用状態を推定するアルゴリズム。

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