FRONTEO、AIを利用した新型コロナウイルス感染症に対するドラッグリポジショニングの研究を開始

株式会社FRONTEOは、独自に開発した病気や薬剤のメカニズムを可視化するAIシステム「Cascade Eye」を利用し、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に対するドラッグリポジショニング(※1)の研究を開始することを発表した。

Cascade Eyeは、様々な疾病に関係する分子や遺伝子等の情報をAIを通じて短時間に解析し、これらの情報をパスウェイマップ(※2)状に可視化することのできるシステムだ。FRONTEOの自然言語解析AIエンジンである「Concept Encoder」(※3)が、PubMed(※4)とOpen Targets(※5)に存在するデータベースから参照すべき論文や医薬研究データを探し、それぞれの関連性やメカニズムをパスウェイ状に表す。

人間の思い込みやバイアスなしにAIが判断するため、既存の知識に囚われない新規ターゲット、バイオマーカーの発見に加え、有効性・安全性の予測等にも応用可能だ。また、オーダーメイドセラピー、パーソナライズドメディスンといった治療の個別化への活用も視野に入れている。

Cascade Eyeを利用して同感染症のパスウェイマップを構成することにより、同感染症にかかわる重要な分子や遺伝子、薬剤候補等を視覚的に捉える。この可視化された情報を基に、既存薬での治療可能性や新たなターゲット、複数のパスを効率的に阻害するための併用薬候補の発見を目指す。FRONTEOはこの研究の成果が、重症化の阻止や早期回復に繋がるとしている。

※1 ドラッグリポジショニング:既存薬から新たな薬効を見つけ出し、実用化につなげる研究手法。
※2 パスウェイマップ:遺伝子や分子の相互作用を経路図として表したもの。
※3 Concept Encoder:FRONTEOがライフサイエンス分野に特化して開発した自然言語解析AI。自由記述のテキストデータを大量に含むメディカルデータを、エビデンスに基づいて有効に解析・活用することを目的に2018年に開発された。テキスト以外のデータとの共解析も可能であり、ライフサイエンス領域に蓄積されてきた遺伝子発現情報・バイタルや各種検査値などの数値データとの共解析の研究を進めている。
※4 PubMed:生物や医学の論文を検索できるデータベース。NLM(米国国立医学図書館)内にあるNCBI(国立生物科学情報センター)が作成。
※5 Open Targets:官民のパートナーシップによる創薬ターゲット発見のためデータベース。

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