IDC、2019年~2024年国内第3のプラットフォーム市場は年間平均成長率6.0%で成長と予測

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IDC Japan株式会社は、国内第3のプラットフォーム市場(ハードウェア、ソフトウェア、サービス、通信サービスを含む)を調査し、2020年~2024年の市場予測を発表した。なお、同市場予測は、2020年3月末時点におけるCOVID-19の影響および見通しを考慮したものである。

第3のプラットフォームは、IDCが提唱しているコンセプトで「クラウド」「ビッグデータ」「モビリティ」「ソーシャル」の4つの要素によって形成される情報基盤を指す。

同調査によると、2020年の国内第3のプラットフォーム市場の市場規模(支出額ベース)は16兆1,881億円となり、前年比成長率はマイナス0.6%を見込んでいる。IDCでは、同市場は2024年には21兆7,535億円に達し、2019年~2024年の年間平均成長率(CAGR:Compound Annual Growth Rate)は6.0%になると予測している。

2020年は新型コロナウイルス感染症(COVID-19)が、前年のノートブックPC特需(消費税増税前の駆け込み需要、および2020年1月のWindows 7の延長サポート終了に伴うもの)の反動に加えて、大きなマイナス要素となる。

IDCでは、国内第3のプラットフォーム市場を、企業分野、非企業分野(中央官庁、地方自治体、教育)、消費者分野に分類し、同市場を分析した。中長期的に第3のプラットフォームを牽引するのは企業分野(2019年~2024年のCAGR 9.5%)だが、2020年単年の成長率では、非企業分野である中央官庁/地方自治体(前年比成長率5.5%/5.3%)が企業分野全体(前年比成長率2.8%)を上回る。

教育を含む非企業分野は、従来、クラウド移行を含むDXへの取り組みの遅れ、業務プロセスのデジタル変革姿勢の消極性が指摘されていたが、ICT活用による公務員/教職員の在宅勤務採用の動きや文部科学省によるGIGAスクール構想の推進もあり、COVID-19を契機にIT投資に対する認識が変化する可能性がある。

消費者については、従来、支出における構成比が高いモバイルデバイスの高い普及率と国内人口の減少によって急速な市場拡大は見込めなかったところに、COVID-19による個人消費の押し下げという要素が加わった。2020年~2024年の予測期間を通じて緩やかな成長に留まると予測しているが、今後のCOVID-19の状況によってはさらなる成長率の低下の可能性があるとした。

同市場を産業分野別に見ると、成長率について2019年から2020年にかけてマイナスの乖離幅(2020年の前年比成長率ポイント-2019年の前年比成長率ポイント)が最も大きくなる3つの産業分野は「個人向けサービス」「運輸」「小売」の3分野で、2020年にCOVID-19によるマイナスの影響を強く受けるとした。

他方、マイナスの乖離幅が最も小さくなる3つの産業分野は「中央官庁」「公共/公益」「医療」だと予測している。これらの3分野はCOVID-19がIT支出に与える影響が比較的小さいことに加え、中央官庁や医療ではCOVID-19を契機として業務環境の高度化/効率化に向けたシステム整備が進むと考えられる。

同市場を従業員規模別に見ると、COVID-19は企業の財務環境にマイナスの大きな影響を与えるため、小規模な企業においては投資余力が削がれる企業が多くなり、第3のプラットフォームを含むIT支出を抑制せざるを得ない。従来第3のプラットフォームに対する支出の成長率が低い従業員規模1~9人、10~99人、100~499人のセグメントにおいては、2020年はマイナス成長になると予測している。

COVID-19により、多くの企業は事業活動上の脆弱性を認識した領域を、事業継続性の観点からITによって強靭化する必要性を強く意識することになる。また在宅勤務の重要性の認識が高まることで、物理的な対面によるコミュニケーションやオフィスでしかできない作業を組み込んでいる業務プロセスを、ITによって変革しようという意識が高まる。

第3のプラットフォームやイノベーションアクセラレーターといったテクノロジーがこれらの領域で果たす役割はいっそう重要視されることになり、COVID-19は中長期的には企業におけるこれらのテクノロジーの導入を後押しする要素となる可能性があるとした。

IDC Japan ITスペンディンググループのリサーチマネージャーである敷田康氏は「COVID-19は、人々のコミュニケーションに関する意識や行動を根本的に変容させ、それらが常態化することで、新たな、あるいは従来注目されていなかった課題が顕在化する。ITサプライヤーはポストCOVID-19のニューノーマルにおける顧客企業の課題を捉えた事業機会を、現段階から積極的に探るべきである」と述べた。

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