IDC、2019年国内インダストリアルプリンター市場は前年比3.2%増で3Dプリンター市場は3.6%増と発表

企業:

IDC Japan株式会社は、国内インダストリアル/3Dプリンター市場の2019年支出額実績と、2024年までの予測を発表した。

この予測によると、2019年の国内インダストリアルプリンター市場規模は前年比3.2%増の537億6300万円、3Dプリンター市場規模は同3.6%増の172億3000万円だった。国内インダストリアルプリンター市場は、プロダクションプリンター市場とラージフォーマットプリンター市場で構成されており、それぞれの2019年の支出額はプロダクションプリンター市場が323億2,900万円(前年比6.2%増)、ラージフォーマットプリンター市場が214億3400万円(同1.0%減)だった。

IDC、2019年国内インダストリアルプリンター市場は前年比3.2%増で3Dプリンター市場は3.6%増と発表
国内インダストリアルプリンター市場 支出額予測
IDC、2019年国内インダストリアルプリンター市場は前年比3.2%増で3Dプリンター市場は3.6%増と発表
国内3Dプリンター市場 支出額予測
2020年、国内インダストリアル/3Dプリンター市場では、新型コロナウイルス感染症(以下、COVID-19)のマイナス影響が大きいと考えられる。まず、展示会やイベントが中止あるいは延期されたことで製品を展示/説明する機会が減少し、さらにショールームが閉鎖されたためにユーザーが自社データによる印刷を直接検証する機会も失われている。

また、企業の在宅勤務や休業の影響で営業の機会も減少し、特に高速セグメントや高価格帯の製品の販売が影響を受けている。IDCでは、その結果2020年の国内インダストリアルプリンター市場の支出額が449億7000万円(前年比16.4%減)、国内3Dプリンター市場の支出額が158億3900万円(前年比8.1%減)となり、2019年の実績を大幅に下回ると予測している。

2021年以降、プロダクションプリンター市場ではCOVID-19が収束したとしてもしばらく影響が残り、ベンダー間の競争激化でプリンター価格の低下が続くことが考えられる。IDCでは、2019年~2024年のプロダクションプリンター市場支出額の年平均成長率(CAGR: Compound Annual Growth Rate)をマイナス4.1%、2024年の支出額は262億2600万円となると予測している。

また、ラージフォーマットプリンター市場では、主な用途である図面やポスター、サイングラフィックスなどの市場が成熟していることから、長期的なCOVID-19の影響はほとんど無いとみている。IDCでは、2019年~2024年のラージフォーマットプリンター市場支出額のCAGRをマイナス0.2%、2024年の支出額を212億7100万円と予測している。

一方、国内3Dプリンター市場は、2021年以降に大きく成長に転ずる可能性が高いとした。COVID-19の影響による緊急事態に対応して、3Dプリンターを使った部品製造や製品製造の事例が国内外で数多く報告されていることから、今後3Dプリンターの利用範囲が広がることによって、新たなビジネスが生まれる可能性がある。

さらに、製造業におけるプロセス変革のための3Dプリンター利用が着実に進み、3Dプリンターに対する支出は堅調に推移するとみている。IDCでは、国内3Dプリンター市場支出額の2019年~2024年のCAGRを 6.8%、2024年には239億8,700万円となると予測している。

IDC Japan イメージング プリンティング&ドキュメントソリューション グループ リサーチマネージャーの三谷智子氏は「COVID-19は、もともと印刷量が減少する傾向にあった国内インダストリアルプリンター市場にマイナス影響を与える可能性が高い。ベンダーはデジタル印刷のメリットを生かすことのできるアプリケーションに注力するなど、今後の競争激化に備えるべきである」と述べた。

続けて「一方、3Dプリンター市場においては、COVID-19への対応をきっかけに、新たなビジネスが立ち上がる可能性がある。ベンダーには、こうした新たなビジネスを支援することで、3Dプリンター市場全体の成長を促進する施策が求められる」と分析している。

Previous

ぷらっとホーム、CO2で密状態を判別するキット「密ですシステム構築用センサーパッケージ」を発表

IDC、日本・米国・欧州で働き方に関する予算を確保している企業は41%の日本が最低と発表

Next