IDC、2019年~2024年の国内モバイルエンタープライズセキュリティ市場の年間平均成長率は8.4%と予測

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IDC Japan株式会社は、国内の企業向けモバイルセキュリティ市場とクラウドセキュリティ市場の2020年から2024年までの予測を発表した。

IDCでは、企業向け国内モバイルセキュリティソフトウェア製品市場を国内モバイエンタープライズセキュリティ市場として、またSaaS(Software as a Service)やPaaS(Platform as a Service)、IaaS(Infrastructure as a Service)のパブリッククラウド環境に対するセキュリティソフトウェア製品市場をクラウドセキュリティ市場として市場規模算出/市場予測を行っている。

今回の発表によると、国内モバイルエンタープライズセキュリティ市場の2019年~2024年の年間平均成長率(CAGR:Compound Annual Growth Rate)は8.4%で、市場規模(売上額ベース)は2019年の92億円から、2024年には138億円に拡大すると予測している。

政府が進める「働き方改革」やDXの進展、新型コロナウイルス感染症によるリモートワークの普及拡大によって企業でのモバイルデバイスの利用が拡大することで、モバイルデバイスを標的とするマルウェア対策だけでなく、モバイルアプリケーションへのアクセス管理や生体認証、リスクベース認証などを組み合わせた多要素認証といったモバイルアイデンティティ/アクセス管理、モバイルアプリケーションの脆弱性管理への需要が拡大するとIDCではみている。

また、国内クラウドセキュリティ市場の2019年~2024年のCAGRは14.6%で、市場規模(売上額ベース)は2019年の137億円から、2024年には272億円に拡大すると予測した。前述のリモートワークの増加によって全社員の在宅勤務など会社全体でリモートワークを実施する機会が増加したことで、VPN経由での社内ネットワークの負荷が高まり、業務効率が低下することが顕在化するとした。

また社外から直接インターネットにアクセスする「ローカルブレイクアウト」によるパブリッククラウドの利用が加速するとみられ、パブリッククラウドサービスへのアクセスコントロールであるクラウドシングルサインオンやクラウドセキュリティゲートウェイソリューションによるセキュリティ対策がさらに拡大するとIDCは考えている。

さらに、クラウド環境の利用が加速することで柔軟な分散アプリケーション環境を実現するために、コンテナ化されたクラウドネイティブアプリケーションの開発/展開/運用が拡大するとみており、コンテナ環境上で動作するアプリケーション監視やアクセス制御、コンテナ管理へのアクセス管理といったコンテナ環境へのセキュリティ対策もクラウドセキュリティの重要な要素になるとIDCは考えている。

新型コロナウイルス感染症の影響による全社的なリモートワークによって、モバイルデバイスからのVPN経由の社内ネットワークアクセスでパフォーマンスの劣化が顕在化し、インターネット回線から直接パブリッククラウドサービスにアクセスさせるケースが増えている。特に、文書ファイルやプレゼンテーションファイルなどのコンテンツを共有するコラボレーティブワークスペースではクラウドシフトが加速し、モバイルデバイスからの活用が広がっている。

企業や組織は、個人情報や機密情報などが含まれるコンテンツなどのデータを安心安全に活用できるワークスペースの構築が求められる。そのためモバイル環境とクラウド環境の両面において外部脅威対策だけでなく、脆弱性管理やセキュリティポリシーの一元管理、アクセス管理など総合的なセキュリティ対策が必要だと提言した。

IDC Japan ソフトウェア&セキュリティのリサーチマネージャーである登坂恒夫氏は「ソリューションサプライヤーは、総合的なセキュリティソリューションの機能を集約し一元的に管理、運用できる集約型のセキュリティリューションを提供すべきである。これによって、企業はモバイルデバイスからインターネット回線経由で直接パブリッククラウドサービスを利用した場合においてもセキュリティが強化され、業務効率と運用効率の向上を図れる」と述べた。

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