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NEC、歩行者の人物像分析システムを用いた人流解析の実証実験を那覇市で実施

那覇市は、2018年度から10年間のまちづくりの指針となる「第5次那覇市総合計画」を策定している。その基本計画において、中心市街地の事業者数・従業者数および小売販売額が減少・衰退傾向にあるという課題が指摘されている。那覇市では、まちの賑わいを測る基礎データとして、定期的に歩行者通行量の調査を行っているが、目視によるカウントという負荷から調査頻度を多くすることができないという課題があった。

日本電気株式会社は、那覇市国際通りにおいて既設のカメラ映像から歩行者の年齢・性別などの属性データを推定する人物像分析システムを用いた人流解析の実証実験を2020年12月から2021年1月まで実施した。なお、同実証実験は国土交通省が推進する実世界(フィジカル空間)の都市を仮想的な世界(サイバー空間)に再現する3D都市空間情報プラットフォーム「Project PLATEAU」において、3D都市モデルのユースケース開発の一環として実施するものである。

同実証実験では、カメラの映像内から分析可能な人物像分析システム「FieldAnalyst for Gate」を用いて分析することで、歩行者を判別して年齢・性別を推定した。また、那覇市国際通りを対象に、広範囲のエリアの分析が可能なWi-Fiパケットセンシングデータも活用し、無料Wi-Fiにアクセスするための専用のスマートフォンアプリへのアクセスログから、アクセスした人物の年齢・性別を推定した。

この性質の違う2種類のデータを組み合わせ、お互いを補完することで広範囲に高精度な推定が可能になる拡大推計にも取り組んだ。その結果、国際通り約1kmにおいて、年齢、性別ごとの歩行者数を平日・休日別に推計できた。

歩行者数及び属性を広範囲かつ正確に低コストで推計するモニタリング技術は、地域振興やデジタルマーケティング、防災計画等への活用が期待できる。

なお、同実証実験で取得し、分析・可視化した混雑度データは那覇市に提供される。また、同データをインタフェース変換して国土交通省 Project PLATEAUの3D都市モデル実証環境へ提供することで、全体最適・市民参加型・機動的なまちづくりの実現を目指すとした。