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東京大学グリーンICTプロジェクトとNTT Com、Smart City実現に向けた建物空間の「デジタルツイン」実証実験を開始

東京大学は、産学連携プロジェクトとして2008年に東京大学グリーンICTプロジェクト(以下、GUTP)を発足し、東大のキャンパスを利用して多くの実証実験を行ってきた。

今回GUTPとNTTコミュニケーションズは、Smart Cityの実現に向けたデータ利活用の取り組みとして、現実世界をデジタルデータで仮想的に再現する「デジタルツイン」を、ビルなどの建物空間を対象に生成する技術の実証実験を、2021年3月より開始すると発表した。

この実験では、建築物にかかわるBIM(建物のライフサイクルにおいてそのデータを3Dモデルベースで構築管理する手法)データや、センサーなどのIoT情報、位置情報などを提供する各種のデータプラットフォームを活用して、デジタルツイン・アプリケーション構築における、技術課題やプロセスを検討する。

GUTPはNTTコミュニケーションズと実証実験環境を構築し、試験的なデジタルツイン・アプリケーションを作成する。

実際にBIMを用いたアプリケーションの構築を行うことにより、最適な構築プロセスと手法に関する知見を蓄積し、標準化への提言に向けた取り組みを行う。

さらに、作成したアプリケーションを用いて、実際にデジタルツイン空間上で、現実世界にある清掃ロボットを制御するなどの実験を、NTT Comの共創環境である「Smart City Lab (仮称)」にて行っていく。

想定されている検証プロセスは、以下の通りだ。

  1. ジオメトリ生成
    LiDARなどを用いた点群の取得を行うとともに、それらのデータを活用することでBIMを生成し、デジタルツインに必要なジオメトリ抽出を行う。
  2. メタデータ生成
    BIMに付帯する空間構成や属性データ、テクスチャ情報といったメタデータの自動取得を試みる。
  3.  IoTデバイスとの連携
    IoTデバイス(建物内センサー)の位置と、BIMや抽出したジオメトリ上の位置の紐づけを行う。
  4.  アプリケーション開発
    ジオメトリやIoTデバイスを用いて、清掃ロボットとビル内のカメラなどの設備を連動させる機能の開発を行う。

今後は、この実証実験の成果をもとに、建物から収集するデータの活用手法標準化と、オープンな環境でセキュアに建物空間のデータを活用し、アプリケーションが構築できる世界の実現を目指していくとしている。