ISIDの構想設計システム「iQUAVIS」、過去の設計データからAIが適切な情報を抽出する「ナレッジ検索オプション」を提供開始

株式会社電通国際情報サービス(以下、ISID)は、製品開発における構想設計業務を支援するシステム「iQUAVIS」の最新版(Ver.5.0)に、蓄積された過去の設計データからAIが適切な情報を抽出する「ナレッジ検索オプション」を、2021年5月14日より提供を開始する。

iQUAVISは、MBSE(※1)やQFD(※2)の推進を支援するシステムである。構想設計段階における設計プロセスの可視化、関係する各種データの一元管理が可能だ。

今回提供を開始するナレッジ検索オプションは、ISIDの文書活用AIソリューション「TexAIntelligence」の自然言語処理AIを活用しており、新たに設計検討などを実施する際、AIがiQUAVISに蓄積された過去の設計データをあらかじめ学習し、関連性の高い設計データを入力候補としてユーザーに提案・入力支援を行う。

これにより、従来のあいまい検索技術では実現できなかった設計者間の表記ゆれや、文章の意味、文脈を考慮し、より高度な設計提案を実現するという。

例えば、不具合の未然防止を目的にFMEA(※3)を実施する際、設計者は自らの知識や経験、調査結果などに基づき、部品や機能ごとに故障モードや要因、対策を検討する。ベテラン設計者の場合、これまでの経験や勘をもとに様々な検討ができるが、経験の浅い設計者の場合、同レベルでの検討は困難である。

同機能を活用することにより、設計対象の部品や機能と類似する過去データを検索し、類似度が高い順にその故障モードや要因、対策を設計候補として一覧表示し、最も適した内容を設計書に反映する。過去に設計を行ったベテラン設計者の知見を見つけ出し、活用することで、効率的な設計検討や設計考慮漏れ防止などの設計品質の向上が期待できる。

なお、同機能は、FMEAでの活用のほか、機能設計における機能や特性の検討、作業日程計画における関連作業タスクや課題対策など、iQUAVISで行うすべての業務への適用が可能である。

※1 MBSE(モデルベースド・システムズ・エンジニアリング):大規模で複雑なシステムや製品の開発において、機械工学、電子工学、情報工学など専門分野の異なるエンジニア同士が「モデル」を共通言語としてコミュニケーションをとりながら開発を進めていくための手法。
※2 QFD(品質機能展開):Quality Function Deploymentの略。市場の要求を円滑に技術分野に伝達するための品質管理手法。製品開発プロセスにおける各種の情報を二元表(検討すべき事象について二つの見方から要素を分解し、行と列の項目に展開して、その交点に相互の関連の有無や度合いを示した表)によって整理し、開発上流段階での品質保証を実現する方法論として日本で開発・提唱された。
※3 FMEA(故障モード影響解析):Failure Mode and Effect Analysisの略。故障・不具合の防止を目的とした、潜在的な故障の体系的な分析手法。