三菱重工と日本IBM、CO₂流通を可視化するデジタルプラットフォーム「CO₂NNEX™」構築へ

2050年までにカーボンニュートラルの実現を目指す世界各国において、CO₂を回収して貯留や転換利用するCCUS(Carbon dioxide Capture, Utilization and Storage)への期待が高まっている。

現状、回収されたCO₂の行き先は、廃棄コストを払って貯留されるか、価値資源として取引される。将来的にCO₂の資源化需要を高めるには、バリューチェーンにおける現状の課題を顕在化させるとともに、回収・輸送・貯留・分配・転換利用といった業務の流れ全体を最適化するための仕組みをつくることが重要だ。

そこで三菱重工業株式会社と日本IBMは、CO₂の排出をネット・ゼロにするカーボンニュートラル(脱炭素社会)へ向け、CO₂を有価物として活用を目指すデジタルプラットフォーム「CO₂NNEX™(コネックス)」の構築に向けて協力していくことを発表した。

三菱重工は、CO₂排出、回収、圧縮、輸送、貯留、分配、利用などといった流通の要所にCO₂の物理量や状態を監視しデータを有効利用するスマートメーターを設置するなどといった、インフラ構築の検証を行う。

日本IBMは、データ共有を可能にする「IBM Blockchain Platform」、ハイブリッドクラウド技術、AI技術を活用し、CO₂NNEX™の構築を検討する。また、DXに取り組んできたインダストリー・コンサルタントが参画し、デジタルプラットフォームの企画と検証を行うことを検討する。

具体的には、現状では貯留や転換利用と選択肢が限られているCO₂の流通を、CO₂NNEX™により、可視化・整流化して用途の選択肢を広げていく。

実社会では回収後の総量、移送量、購買量、貯留量などといった別々のフェーズでしか見ていなかったCO₂の流通全体をつないで可視化するとともに、その証跡を残すことで、投資やコストの観点で検証することも可能となる。

また、販売したいエミッターと購入したい需要家をマッチングさせ、工業や農業、燃料などの新用途に対する供給も実現可能だ。

両社は2021年5月から、デジタルプラットフォームの実証実験に向けたコンセプト実証を行い、具体的に検討を進めていく予定だ。

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