富士通とサントリーロジスティクス、フォークリフト操作のAI判定システムを開発し安全運転評価業務を約50パーセント削減

物流業界では、荷役作業中の労働災害のうち、多数がフォークリフトに起因するもので、フォークリフト運転者を含めた労働者の死亡事故が毎年発生している。

そこでサントリーロジスティクス株式会社は、2018年より物流倉庫内を走るフォークリフトのドライブレコーダー映像を点検し、安全運転の評価および、運転者に評価内容をフィードバックする安全運転評価業務を行っていた。

しかし映像点検業務にかかる時間と、従業員毎の評価のばらつき、既存のドライブレコーダー映像解析システムではフォークリフトに特化した動きの検知ができないことが課題であった。

そこで富士通株式会社はサントリーロジスティクスと共同で、フォークリフトの安全運転評価業務を効率化するフォークリフト操作のAI判定システムを開発した。そしてサントリーロジスティクスは本日より、同社倉庫においてAI判定システムを順次導入する。

今回発表されたAI判定システムでは、ドライブレコーダー映像の変動量の分析やディープラーニングを用いた解析を行い、フォークリフト特有の走行状態や爪部分の動きの組み合わせから、「ながら操作」「静止確認不足」「一時停止確認不足」の危険運転シーンを検知することが可能だ。

富士通とサントリーロジスティクス、フォークリフト操作のAI判定システムを開発し安全運転評価業務を約50パーセント削減
左:フォークリフトの走行状態(走行中、旋回中、停止中)、運転者の乗車状態(乗車中か否か)、爪の昇降位置の状態(操作中、停止中)といった3つの状態の組み合わせから、危険運転シーンを検知する。 右:走行状態が「旋回中」かつ爪の状態が「爪操作中」であるため、「ながら操作」の一つである「旋回ながら操作」を検知している。

AI判定システムを導入した結果、安全運転評価業務にかかる時間を従来と比較してみると、約50パーセント削減できることが分かった。

また、従来は従業員の目視のみで映像の点検を行っており、見落としや評価のばらつきが起こりうる状態だったが、AI判定システムにより人為的なミスを削減できるほか、標準化された評価が可能となった。

評価の流れは、検知した危険運転シーン(トップ画①)とともに検知の根拠(トップ画②)を動画上に表示し、評価者に提示する。また、安全運転の時間が多いほど安全係数(トップ画③)が高く表示される。これらにより、評価者は特に注意が必要な危険運転シーンに集中して評価することができ、運転者も納得感の高い運転評価のフィードバックを受けられるようになる。

プレスリリース提供:富士通