キヤノンITS、MRシステムの基盤ソフトウェア「MREAL Platform」の新バージョンを販売開始

キヤノンITソリューションズ株式会社(以下、キヤノンITS)は、現実映像とCGをリアルタイムに融合するMR(Mixed Reality:複合現実感)システムの基盤ソフトウェア「MREAL Platform 2021」を販売開始した。

キヤノンの光学技術を駆使したMRシステム「MREAL」は、仮想のCGと現実空間を融合し、自由な視点から体験できる映像技術である。MREAL Display、MREAL対応表示アプリケーション、その他デバイスを接続する基盤ソフトウェア「MREAL Platform」で構成され、自動車メーカーをはじめとする製造業において、デザインや設計データの試作回数を減らし、コスト削減を可能にする業務支援ツールとして活用されている。

今回の基盤ソフトウェア新バージョン「MREAL Platform 2021」では、アルゴリズムの最適化や空間特徴位置合わせ性能、マスキング精度の向上により、検証精度を強化した。加えて、機能モジュールを8分割し、サブスクリプションライセンスと併せて、必要な機能を必要な期間、組み合わせて利用可能なシステムを実現した。

MREAL Platform 2021の詳しい改善内容は以下の通り。

  1. 空間特徴位置合わせ強化
    • アルゴリズム及びデータ構造の大幅な改善により、安定性を向上
    • 1ピクセル以上の動的ジッター:3.7%→2%以下(キヤノン評価測定条件下)

    • 特徴点位置合わせのバージョンアップ
    • 体験エリアが従来比の2倍(基準マーカーを中心に空間を動き回るケース)

    • 登録MAPに更新機能を追加
    • 体験中の環境変化に対し、登録MAPを更新することでより安定した体験が可能

    • 体験環境の条件耐久性強化
    • 従来位置合わせが不安定だった反射物が多い環境でも体験が可能(床・ガラス等)

  2. カラーマスキング強化
    • 立体形状検出精度の向上
    • 手の傾きや指の形をより忠実に再現

    • 長物形状検出精度の向上
    • 色認識アルゴリズムの刷新によるチラつき抑制

  3. ユーザーインターフェース簡易化
    • Configuration Tool UI刷新
    • 直感的かつ簡単操作で、ユーザーの迷い時間を削減や、ポカミスの防止や自動設定などにより初期設定時間を短縮

    • Preview Tool刷新
    • 2モードのプレビュー画面で設定状況を一目で把握

    • ハンドマスキングツール刷新
    • 使用時のガイドを設定し、登録手順がよりわかりやすく
      色抽出アルゴリズム刷新によりノイズ軽減、抽出レベルを向上

    • マニュアルアクセス刷新
    • 初心者にもわかりやすい、操作の流れに合わせた構成に変更
      設定画面からアクセスしやすくし、マニュアル閲覧の手間を削減

  4. 新カメラデバイス連携
    • 4K USBカメラへの対応(Logicool Brio Ultra HD Pro Webcam対応)
    • 複数視点映像活用により、MR体験の新たな気づきをもたらす

  5. HMD Mirroring Toolの追加
    • 体験者映像の共有
    • HMD体験者の映像を外部ディスプレイに表示し、多人数で情報を共有

  6. 機能モジュール構造化とサブスクリプションライセンスの導入
    • 基本の8モジュールに分割(2つのコアと6つの機能モジュール)
    • サブスクリプション1年契約と3年以上契約の2タイプを用意
    • 現行ユーザー向けに2種類のアップデート品を用意

これらの機能改善により、ハード・ソフトの連携を加速するとともに、ユーザー個別の多種多様な課題解決の期待に応え、製造業におけるものづくりを支援していく。