ドコモ、イベント初開催の場所でもイベント終了後の混雑が予測可能な「駅混雑状況予測技術」を開発

株式会社NTTドコモ(以下、ドコモ)は、人口分布データを用いてイベント開催時などの駅混雑状況を予測する「将来駅混雑予測技術」を開発した。また、同技術により予測された混雑情報を、日本電信電話株式会社が開発し、オリンピック・パラリンピック等経済界協議会が配信するバリアフリールート案内Webアプリ「Japan Walk Guide」に2021年7月13日~9月5日の期間、提供する。

同技術では、過去のイベントにおける駅乗降者数推定情報と、その際の人口分布データや気象データとの関係性をモデル化することにより、直近の人口分布データと、気象データ、イベント日程データから、将来の駅乗降者数を最長90分後まで10分間隔で予測することができる。

また、初めてイベントが開かれる会場であっても、イベント終了後の混雑は当日の会場の人口分布データを参考にして予測が可能だ。イベントの日程が2日間以上ある場合は、2日目以降の混雑は前日までの混雑情報を自動的に反映させて予測をすることができる。

同技術は、イベント参加人口抽出技術、乗降者数推定技術、およびリアルタイム乗降者数予測技術の3つによって構成されている。

イベント参加人口抽出技術は、人口分布データの値からイベントに関連する人口のみを抽出する技術である。抽出された人口の値を将来駅混雑予測のための機械学習に用いることで、より精度の高い予測が実現できる。

今回使用した人口分布データである「モバイル空間統計 国内人口分布統計(リアルタイム版)」は、長方形で区切られた地域ごとの人口分布データである。

過去のイベントに関連する人口の抽出の際には、各地域の過去の人口分布データにおける通常時およびイベント時の人口の変動パターンの違いを分類し、イベント開催による人口増加量の抽出を行う。イベント当日においても、過去データの分析結果に基づいてイベントに関連する人口を抽出し、使用することでイベント開催時の混雑予測の精度を高める。
ドコモ、イベント初開催の場所でもイベント終了後の混雑が予測可能な「駅混雑状況予測技術」を開発
乗降者数推定技術は、ドコモの携帯電話基地局の運用情報から過去の駅乗降者数を推定する技術で、将来駅混雑予測のための機械学習に用いる過去の乗降者数の算出に使われている。乗降者数の算出は、ドコモの通信設備の運用情報からユーザー端末の位置情報を集計することで各鉄道路線の利用者数の統計情報を求め、そこから任意の駅における乗車人数や降車人数の統計情報を計算するという方法で行われる。

モバイルネットワークの仕組みを用いて乗降者数の推定を行うことで、推定結果をより高頻度に更新することができ、より新しいデータで機械学習を行うことが可能となるため、高い予測精度を持つ予測モデルの作成につながる。
ドコモ、イベント初開催の場所でもイベント終了後の混雑が予測可能な「駅混雑状況予測技術」を開発
リアルタイム乗降者数予測技術は、最短1時間前までの人口分布データを用いることで未来の乗降者数の予測をする技術である。イベント会場や最寄り駅付近の人口分布データ、気象データ、イベント日程データを組み合わせた入力データから、駅乗降者数を予測できるように過去のデータから学習する。

モバイル空間統計 国内人口分布統計(リアルタイム版)からは、10分間に一度直近(最短1時間前)のデータを取得できるので、このデータを使用することで予測結果も10分間に一度最新のものへ更新することができる。このようにして人口分布データを高頻度に取得することができるため、最新の人口分布データに基づく人口増減の状況を把握し、予測の更新を行うことで精度を高めることができる。
ドコモ、イベント初開催の場所でもイベント終了後の混雑が予測可能な「駅混雑状況予測技術」を開発
なお、Japan Walk Guideの「駅混雑情報」においては、大規模なイベント会場の周辺駅および関連する主要乗換駅における駅乗降者数の予測を棒グラフにて表示し、駅の混雑や密の回避に活用できる。