竹中工務店と竹中土木、四足歩行ロボット「Spot」に自動巡回と遠隔操作による建設業務支援機能を実装

竹中工務店と竹中土木は、2019年10月より米国Boston Dynamics社の四足歩行ロボット「Spot」を用いて、土木工事現場における遠隔操作の実証実験を複数回行った。

この実証実験により、建設現場における自動巡回機能の有効性を確認するとともに、自動巡回と遠隔操作による業務支援機能を実装したことを発表した。

建設現場では工事の進捗により環境が変わるため、「Spot」が自分の位置や経路を把握して自動巡回することが困難であった。

そこで標準の3D LiDARを利用するとともに、「Spot」の背中に全天球撮影カメラを搭載することで、自動巡回しながら工事進捗管理や資機材管理のための写真を取得できることが実証実験で確認された。

また、遠隔操作ができるよう、「Spot」の背中に標準の360度カメラ、光学30倍ズーム付きパンチルトカメラの他、首振台座付きタブレット端末、小型プロジェクター、通話装置と、これらをコントロールする小型コンピューター、バッテリー、そして遠隔通信を可能とするLTEモバイルルーターを搭載した。

竹中工務店と竹中土木、四足歩行ロボット「Spot」に自動巡回と遠隔操作による建設業務支援機能を実装
遠隔操作するために搭載された装置。

さらに、遠隔操作できる測量機を搭載することで、寸法や精度管理業務なども遠隔地から実施することが可能となった。

そして、建設現場と現場事務所といった数百m程度離れた場所からのテストだけでなく、都心のオフィスから県をまたいだ地方の作業所で「Spot」を操作するテストを実施し、通信遅延やデータ容量についても、日常使用に問題ないことが確認された。

これら業務支援機能により、工事記録写真の撮影、工事の進捗管理、資機材の配置管理、など、建設現場で行われる様々な管理業務にかかる負担を10%程度削減することができる。

「Spot」の実用化に向けては、2020年12月から鹿島建設を含めた3社で共同研究を行っており、今後は搭載機器を簡単に扱えるようユニット化するとともに、利便性を向上させたオペレーションシステムの開発を目指すとしている。

搭載ユニットについては、他の移動ロボットへの応用を検討し、システムについては現在開発中の「建設ロボットプラットフォーム」との連携を進めていく予定だ。