金属製品または金属部品の製造現場には、それらにキズや打痕などがないかを確認する検査がある。この検査のことを一般的に「外観検査」と呼ぶが、品質を担保するためには無くてはならない工程である。検査によって不良品だと判定されたものは製造ラインから排除される。
外観検査の一般的な手法は、人が目視で行う方法である。これまでに画像処理技術で自動化を図る現場もあったが、細かな金属部品や複雑な形状の場合は異常を検知することが難しくなるため、未だに目視に頼っている場合がある。しかし、最近では多くの現場では人員不足の問題があがっており、人材確保や技能継承に関する課題が挙がっているのが現状だ。
株式会社ASTINAは、製造/作業現場の自動化を支援するパッケージ「OKIKAE」を提供しており、これまでに「バラ積みの自動化」や「ケーブル挿入の自動化」「AIによる外観検査の自動化」など、AIやロボティクスの技術をベースとしたスマートファクトリー化を支援してきた。
このほど、ASTINAは様々な金属(鉄・非鉄金属の製品や部品)の外観検査に対応できるAIの提供を開始した。
同AIでは、これまで自動化が難しいとされていたワークにも対応できる。例えば、金属の内部構成部品については、表面の粗さに関係なくキズや剥がれを検出することが可能だ。また、ワークに数字などの印字がある場合でも、キズと印字の違いを判別することができる。メッキ済み部品については、塗装・アルマイト加工後のものでも対応可能であり、表面の質感にランダム性がある場合でも、キズや打痕を検出できる。

また、これまでの画像認識技術はルール定義型と言い、あらかじめ定義したものに限り異常を検出するというものであり、ワーク表面にランダム性がある場合は誤検知をしてしまうなどの課題もあった。しかし、OKIKAEのAIであれば、正常品のみや何パターンものケースを学習させることによって、これまで人の目でしか判別できないというような異常にも対応することが可能になる。

さらに、凹凸がある製品や部品の外観検査にも対応できる。ワーク本来の凹凸とキズの違いを判別ができるので、誤検知を避けることができる。加えて、曲面形状の異常も検知できる。OCR技術も組み合わせることで、パッケージデザインのある缶製品の検査も対応できる。
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