花王株式会社は、顔画像から切り出した小領域肌画像を、ディープラーニングで学習し、様々な肌状態のわずかな質感の違いを識別することが可能な、「肌評価AI」を開発している。
そして本日、花王のメイクアップ研究所は、「肌評価AI」にヒトの感性を学習させ、肌の精緻な解析とヒトの視点・判断をあわせ持つ「Kirei肌AI」を開発したことを発表した。
「Kirei肌AI」は、肌の色、つや、肌トラブルなどを評価する「専門判定者」による、「つや」「透明感」「肌表面のなめらかさ」など肌の色・質感に関する10項目を、「肌評価AI」に学習させることで、既存のAIの評価と、新たなヒト視点での評価の同時出力に成功している。

学習には、20~39歳の日本人女性83名の顔画像から切り出された小領域肌画像群9,306枚、およびその画像に対する専門判定者の目視評価結果を使用。その結果、専門判定者の目視評価項目10項目を、相関係数0.7前後の精度で予測可能なAIの構築に成功したという。
例えば、つやの評価では、専門判定者のつや評価である「視覚的つや」と、つや・光沢と関連すると考えられる3つの評価項目についてAIで評価を行ない、評価項目間の関係を確認した。
その結果「Kirei肌AI」は、専門判定者が評価する、メイクアップによるつや仕上がりのような美しいつやを「視覚的つや」と的確に学習していた。
また、「Kirei肌AI」を用いて、マット肌、テカリ肌、つや肌の画像を解析したところ、これらの肌は全く異なる質感だという解析結果を得ることができた。(トップ画参照)
今後は、「Kirei肌AI」を、製品開発やカウンセリングの充実に向けて活用していく、としている。
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