ソフトバンクと日本気象協会、人流・気象データを活用した小売り・飲食業界向けAI需要予測サービス「サキミル」を提供開始

日本では年間570万トンの食品が廃棄されており、大きな社会問題となっている。また、特に小売り・飲食業界においては、高い離職率や新型コロナウイルス感染症の影響による消費行動の変化、外国人労働者の来日が難しい状況の中で、人材確保が課題となっている。

ソフトバンク株式会社と一般財団法人日本気象協会は、小売り・飲食業界向けに、人流や気象のデータを活用したAIによる需要予測サービス「サキミル」を共同開発し、ソフトバンクより提供を開始した。

サキミルは、ソフトバンクの携帯電話基地局から得られる端末の位置情報データを基にした人流統計データや、日本気象協会が保有する気温・日射量・風速・降水・降雪・湿度・天気などの気象データ、導入企業が保有する店舗ごとの売り上げや来店客数などの各種データを、両者が共同開発したAIアルゴリズムで分析し、需要予測を行うサービスである。

具体的には、ソフトバンクの携帯電話基地局から得られる数千万台の端末の位置情報データを基に、日本の人口約1.2億人に拡大推計した人流統計データを活用して、店舗周辺の商圏エリアの人流の動向を把握する。これにより、過去の来店実績だけに頼らない予測が可能になり、新型コロナウイルスの感染拡大などで人々の行動が短期間で大きく変容した場合にも、最新の人流データを基に予測を行うことができる。なお、位置情報データは個人が特定できないように匿名化し、統計的に処理したものを利用する。

サービス開始当初は、店舗ごとに来店客数を予測する「来店客数予測」の機能を、1店舗当たり月額5,390円(税込)で提供する。同機能により、企業はサキミルが予測した来店客数を基に、店舗ごとの商品の発注数や従業員の勤務シフトを調整できる。

サービスの提供開始に先立ち、株式会社バローホールディングスのグループ会社で、中部地方を中心にドラッグストアを展開する中部薬品株式会社が運営する店舗で事前検証を行ったところ、来店客数の平均予測精度は93%となり、高い有効性を示す結果が得られた。今後は「来店客数予測」に加えて商品の需要予測機能の開発を目指す他、在庫発注やシフト作成などの機能を順次追加する予定としている。

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