ドコモ、「ドコモオープンイノベーションクラウド」の全国拡大と新基盤「Compute D」を提供開始

株式会社NTTドコモ(以下、ドコモ)は、ドコモのネットワーク網と接続したクラウドサービス「ドコモオープンイノベーションクラウド」の提供拠点を、現在提供中の東京・大阪・神奈川・大分に加えて、2022年6月末までに東北・東海・北陸・中国・四国の5拠点を追加し、低遅延でドコモのネットワークを利用できる範囲を全国へ拡大することを発表した。

新規拡大拠点では、次世代MEC試験環境「Beyond-MEC」で先行活用している、高速かつ低遅延のデータ処理を実現する新基盤「Compute D」を提供する。なお、ドコモオープンイノベーションクラウドは2022年7月1日からサービス名称を「docomo MEC」に変更する。

ドコモオープンイノベーションクラウドは、ドコモ5Gコアネットワーク内の利用者の近くにサーバを配置し、仮想マシン環境や接続環境を提供して低遅延・高セキュリティを実現するMEC(Multi-access Edge Computing)サービスである。法人客向けのスタンドアローン(Stand Alone)方式による5Gサービスにも対応しているため、今後実現するユースケースごとに最適化したネットワークとかけ合わせることで、必要な場所で利用用途に適した低遅延・高セキュリティなネットワークの利用が実現するという。

これにより、たとえば製造・建設現場の機器・重機の遠隔操作や医療現場の遠隔画像診断では、操作指示から現場への反応・伝達のズレが少なくなり、操作性や安全性が向上する。その他にも、スタジアムの来場客向けのマルチアングル映像配信では、眼前の試合状況とのズレをより感じないリアルタイムな映像を提供する。

今回拡大する拠点地域の企業は、現在提供中の4拠点より近い拠点を選択することが可能になるため、より低遅延の通信が可能となり、同サービス上のソリューションやサービスをより快適・安全に利用することができる。また、モバイル回線の接続先拠点を変更できる機能や、仮想マシンインスタンスや仮想ネットワークを管理するコンソールへの導線を提供しているポータルサイトのログイン認証に、パスワードレス設定や生体認証などのセキュリティ機能に対応した法人向け共通認証ID「ビジネスdアカウント」を採用している。

Compute Dは、仮想マシンインスタンス(※1)単位で契約・利用が可能で、シンプルで自由度の高いOpenStack(※2)を採用している。高性能ネットワーク機器の採用と高速インターフェースの提供により、より高いネットワーク性能を実現するという。また、物理GPUサーバ(パススルー方式)(※3)を提供する。なお、仮想マシンインスタンスの月額料金は6,050円(税込)~となっている。
ドコモ、「ドコモオープンイノベーションクラウド」の全国拡大と新基盤「Compute D」を提供開始

※1 仮想マシンインスタンス:物理的な一台のコンピュータ上で、ソフトウェアとして実装された仮想的なコンピュータを起動したもの。
※2 OpenStack:仮想マシンなどのクラウドコンピューティング環境を構築するためのオープンソースソフトウェア。
※3 物理GPUサーバー(パススルー方式):専用のGPUを直接仮想マシンに接続する方式。1台の仮想マシンにGPUの機能をすべて割り当てることができる。

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