IDC Japan 株式会社は、Future of Workstyle(働き方の未来、以下:FoW)に関する国内と世界の企業ユーザ動向調査の、比較分析結果を発表した。
IDCでは、働き方や働く場の改革の進捗状況、ハイブリッドワーク(オンサイトおよび現場と、それ以外のリモート場所など多様な場所で働くこと)やFoWを構成する3つのピラー(スペース、オーグメンテーション、カルチャー)における課題や、IT投資状況に関するWebアンケート調査を、日本とその他のアジア、北米、欧州において、2022年3月~4月に実施した。
この調査レポートでは、国内と世界全体を比較分析している。アンケートの回答者は、従業員500人以上の企業に勤務するFoW関連のIT施策の意思決定者だ。
このレポートによると、働き方や働く場の改革についての準備・実行状況は、国内と世界の企業にはほとんど違いがなく、現状や将来の備えに課題がある企業は、国内および世界ともに約半数に達している。
ハイブリッドワーカーをサポートする上での課題は、国内での上位は、「従業員によるデータの取り扱い」「企業文化の維持と進化」「効果的なチームワーク」の3項目だ。世界では、「リモートワーク中の従業員の仕事ぶり」がトップ3以内に入っている。(トップ画参照)
また、国内と世界での差が目立っている点は、「パフォーマンス評価」で、国内が10ポイント以上高くなっている。
これまで所定の勤務時間に仕事をすることがパフォーマンス評価の基本となっていたものが、リモートワーク中の従業員の勤務状況を視認しにくくなった国内企業の戸惑いがあると考えられるという。
今後のFoW関連の投資計画に関する国内アンケート調査結果では、「ビデオ会議」「クラウド型の生産性スイート」「作業およびプロジェクト管理」など、デジタルワークスペース関連の施策が上位に挙げられている。
自動化テクノロジーについては、5割以上の国内企業が、「モバイルアプリ」「プロセスオートメーション」を現在導入中、もしくは今後18か月以内に導入予定だと回答している。
また、企業文化を維持するために、デジタルワークスペースを提供しているという回答も5割超に及んでおり、企業文化維持にもデジタルワークスペースが貢献していると多くの企業が認識していることが分かった。
IDC Japan株式会社 PC,携帯端末&クライアントソリューション グループマネージャーの市川 和子氏は、「ハイブリッドワークが定着に向かう中で、その運用は多様化しているが、どんな運用形態であっても、セキュリティを確保しつつコラボレーションを向上させ、同時に企業文化を維持するためにもデジタルワークスペースへの投資が今後益々重要となる」と述べている。
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