さまざまなMakerたちの作品の祭典「Maker Faire Tokyo 2016」レポート

2016年8月6日、7日、今年もMakerたちの作品の祭典「Maker Faire Tokyo 2016」が、東京ビッグサイトで開催された。

「Maker Faire Tokyo」は電子工作、ロボット、クラフト、電子楽器、サイエンス工作、リサイクルやアップサイクルなど、あらゆるジャンルの自作作品が展示され、個人やコミュニティにとどまらず、学校や企業の「Maker」が集まり、各々の作品を見せて、動かして、体験することができるイベントだ。

会場には、多くの子連れのファミリーも目立ち、それ以外に学生、企業など、かなり幅広い人たちの熱気であふれた。

今回は「Maker Faire Tokyo 2016」で目に留まった作品をピックアップして紹介する。

子供たちの作品

子ども向けプログラミング言語「Scratch」を使った作品

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小学6年生の少年は、子供向けのプログラミング言語「Scratch」を使い、100近くのオリジナルゲームを開発したり、Raspberry piとモーター、スイッチを組み合わせ、Scratchで開発したプログラムで手作りのメリーゴーランドが回転する作品を展示していた。

プログラムを書いたり、電子工作を作るのが楽しいと、目を輝かせ説明をしてくれた。

脳波で動く自動車

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LGと韓国先端科学技術研究所が運営する韓国の「LG Global School」の子供たちが、Mind Wave Mobile社の脳波を測定しbluetoothで送信することができるヘッドセットと、3つのタイヤとモーターを搭載した電子工作自動車を組み合わせた作品を展示、実演していた。

ヘッドセットをつけて集中力を高めると、人間の脳が出すβ派がヘッドセットからbluetoothを通じで、電子工作自動車に送られる。

電子工作自動車は、受け取ったβ派の強さによりモータの回転をコントロールさせ、動かすことができるというものだ。

CGを使った自作VR立体映像

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シリコンバレーで暮らす日本人少女は、二台の360度カメラで撮影した360度立体視映像とCGを組み合わせ、Google Cardboardで作成したVR装置で月面やハロウィーンの世界などに自分が本当にいるかのような体験ができる、VR立体視映像「Swing Me」を制作した。

また、2台のスマホがあればVRを簡単に作成できて、自分の作ったVR作品を友人などと共有する仕組みも準備しているとのことだ。

人工知能を活用したパターロボット

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ロボットに代わりにパターを打ってもらうシーンというのは日常ではなかなか考えにくいのだが、人工知能を含むさまざまな技術を組み合わせて実演している面白い展示があった。

まずパターロボットに搭載したカメラで、ホール(穴)と自分のクラブ、ボールの位置を撮影する。

撮影されたこの映像はクラウドのホストセンターに送られ、そこでディープラーニングを用いて、打つための「クラブのヘッドの傾き」、「強さ」の情報を計算する。

その情報は、パターロボットに送信され、命令を受けたロボットはそのパラメータに応じて「クラブのヘッドの傾き」、「強さ」を調節してパターを打つのだ。

しかしそれで終わりではなく、打つ際のボールの位置、ボールの軌跡、パターヘッドに取り付けた3軸センサの情報を計測、蓄積し、理想的な軌跡が描けているかを判定した上で、100打打つごとに打角や強さをディープラーニングを用いて強化学習することで、パターの成功率を高めていくというものだ。

遠隔からブラウザで操作する「360度カメラ搭載4脚カメ型ロボット」EXOS-TURTLE

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株式会社知能機械研究所が展示していた、EXOS-TURTLEは、RaspberryPiとUSB Wi-Fiアダプタで制御される4脚のカメ型ロボットだ。

ロボットには360度カメラを搭載し、ブラウザで全方位の映像を見ながら、ブラウザのjavascriptの機能を使い、前進・後退・旋回などの動作をさせることができる。

手の動きを細かく再現するマジックハンド

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小型のモーションコントローラ「leap motion」の上で手を動かすと、「leap motion」が操作者の手や指の動きの座標やベクトルデータを検出する。

その情報は「5指ロボットハンド搭載マジックハンド」のコントローラに送信されると、ロボットハンドがその動きを忠実に再現をするというものだ。少しの遅れがあったがほぼリアルタイムで動作をしていた。

植物が楽しくつぶやく「植物ったー」と、猫型IoT「にゃんぼっと」

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植物を管理、育成するためのIoT製品はいくつか出展されていたが、その中でもコネクト・ミーの「植物ったー」「にゃんぼっと」は育成を楽しむ視点を取り入れている作品であった。

植木等に取り付けた、気温・照度・土壌湿度・大気湿度や風速を感知することができるセンサーは自己発電が可能な「EnOcean」を使用することで、バッテリーレス化を実現している。

センサーが取得した情報に応じて、「喉が渇いたよ」「水をくれてありがとう」「風が強くなってきたよ」など、Twitterに楽しくつぶやく。

さらに、「にゃんぼっと」と呼ばれる猫型の置物は、「植物ったー」と連動し音声でつぶやく。この「にゃんぼっと」内部にはカメラも内蔵されており、窓辺に置くことで近くに来た小鳥等を撮影しLINEに送ることもできるというものだ。

実際の中学校で使用、のこぎりの腕が上がる「のこぎり評価装置」

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中学の授業で活用しているという「のこぎり評価装置」を、実際に開発し授業に取り入れているという中学の先生が説明をしてくれた。

加速度センサを搭載した「傾きセンサ」をのこぎりに直接装着し、あとは、集中してのこぎりを引くだけのものである。

測定は1軸だけで行っておりその情報はraspberry piで制御され、のこぎりの傾き加減は画面に映し出されるようになっている。

二人一組になりのこぎり使用者に傾き加減を伝えてあげたり、センサに搭載された傾きを表すLEDを確認しながら手元ののこぎり操作に集中することで、水平感覚を掴み、木材を平面に切ることができるようになるという。

誰でも指揮者になれる、森のタクト

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「森のタクト」は、静電気を感知するセンサーの上で指揮棒を振ると誰でもオーケストラの指揮者気分を味わうことができる作品だ。

指揮棒とセンサーの間に発生した静電気をセンサーが捉え、指揮棒の振る間隔に合わせて、それぞれのデバイスの画面に映る楽器を持つ少年たちが演奏してくれる。

家族をつなぐコミュニケーションロボット「BOCCO」

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すでにIoTNEWSにも何度も登場している「BOCCO」も展示されていた。

「BOCCO」は家族をつなぐコミュニケーションロボットとして生まれ、インターネット経由でスマートフォンと音声メッセージをやり取りしたり、家庭内に設置したセンサーの情報をスマートフォンに通知したりすることができるで、留守番をしている子供と楽しくコミュニケーションでき、温かく見守りをしてくれる。

8月3日に発売されたばかりのIoT電池「MaBeee」

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昨年からクラウドファンディングで話題を集め、「Maker Faire Tokyo 2016」の直前の8月3日に新発売されたばかりの、乾電池型IoT「MaBeee」(マビー)も展示されていた。

単3乾電池サイズのMaBeeeの内側に単4乾電池を装着し、単3乾電池で駆動する製品にMaBeeeを装着する。

MaBeeeとBluetoothで接続されたスマートフォンを、傾けたり振ったり声を入力することで、MaBeeeが電池の出力を制御し、製品を楽しくコントロールすることができる。

ロボットが繰り広げるプロレス

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ロボットプロレス「できんのか!」は、優に100人を超える人だかりができるほど大盛況であった。

これは、2台の二足歩行ロボットがリング上で戦い合い、3カウントとった方が勝利するというものだ。

この「できんのか!」は、2008年から始まり、ロボット同士がただ戦うだけではなく、ロボット選手をアーティストとして所属させ、見ている側に面白さも感じてもらえるよう演出している。

分かりにくいが写真はバックドロップでカウントをとった瞬間だ。

自作の1000分の1ミリの3Dプリンター

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横浜国際大学のマイクロ・ナノ加工・計測技術の開発を行っている丸尾研真鍋ゼミは、高精度なロボットアームを使い、ミクロな物体を作ることができる自作の3Dプリンターを展示していた。

ロボットアームに取り付けた光ファイバーを動かし、液状樹脂にその光ファイバーからのレーザーを当てていくことで樹脂が固まり、自由自在に物体を作りだすことができる。

会場には、顕微鏡でないと確認できないくらい小さな「M」と書かれた樹脂が公開されていた。

日本発、民間月面探査チーム「HAKUTO」

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HAKUTOは、Googleによる賞金総額3000万ドルの国際宇宙開発レースGoogle Lunar XPRIZEに挑戦する民間の宇宙開発チームだ。

HAKUTOはMission として、
①民間企業のみで月面に探査ロボットを着陸させること
②着陸地点から500m以上移動すること
③高解像度の動画や静止画データを地球に送信すること
を掲げている。

Maker Faire Tokyo 2016では最新情報の紹介とローバー操縦体験が行われた。

【関連リンク】
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