テキサス・インスツルメンツ(TI)、FPGAやSoC設計を容易にするパワーIC

この記事は、アメリカの半導体開発・製造企業 テキサスインスツルメンツ社が2017年1月に発表したブログの翻訳である。

産業用電子機器は、より小型の基板、より洗練された形、さらに低コスト化へと向かっている。このようなトレンドがあるがゆえに、電子機器設計者はPCB(プリント回路基板)の小型化と低コスト化を進めなければならない。FPGA(Field Programmable Gate Array)やSoC (System on Chip)を使う産業用システムでは、小型・低コストに挑戦しながら、多数の電源ラインを必要とする。柔軟なパワーICは、そのようなアプリケーションでかなりのコスト節約と小型化を実現する。

柔軟なパワーICは、同じパッケージ内に多数のDC-DCコンバータを集積している。DC-DCコンバータではバック・コンバータや昇圧コンバータ、LDO(Low Dropout)などを組み合わせて、一つのパッケージ内に実装することができる。図1は『LM26480』がデュアル2MHz高効率1.5Aバック・コンバータとデュアルの300mAのLDOを集積した機能ブロック図の例だ。

テキサスインスツルメンツ、FPGAやSoC設計を容易にするパワーIC
図1 『 LM26480』の機能ブロック図

柔軟なパワーICを使うメリットを示す例を挙げる。1つのSoCやFPGAで制御されたドローン用のパワー・マネジメント・システムを設計することを想定してみてほしい。図2は、パワー・マネージメントICに最適なシステムの中に4つの部品を示している。

テキサスインスツルメンツ、FPGAやSoC設計を容易にするパワーIC
図2 ディスクリート対パワー・マネージメントICの比較

ここに示された2つのパワー・ソリューションは共に、GPS(Global Positioning System)と入出力、コア電圧、システムのDDR3(Double Data Rate type3)に電源を供給する4本の独立した電源レールを必要とする。両方の選択肢とも、フロントエンドのスイッチング電源が、ドローンのバッテリ電圧を5V電源に効率良く落としており、それを入力としている(図2)。ディスクリート部品は選択肢1、またパワーICは選択肢2のように、それぞれこの5V電源電圧をさらに下げる。

2つの『LP3982』300mAシングル・チャンネルLDOと2つの『TLV62084』 2Aバック・コンバータを使って、このシステムに電源を入れることを想定すると、これらのディスクリートDC-DCコンバータを使って、システムに電源を送ることができる。それでも4つの能動部品が別に必要となる。能動部品に深刻な信頼性問題があることを考えると、これは最適なソリューションとは言えない。

代わって、システムに所定の電圧と電流を1チップのみで供給できる柔軟なパワーICを使うことができる。図2に示した通りに、このソリューションには多くのメリットがある。

まず、ディスクリート・ソリューションと比べ、パワーICソリューションは、20%以上コスト効率が高い。次に、4つのディスクリート部品が占める基板スペースに比べると、基板スペースを10%節約できる。三つ目として、パワーICはディスクリート・ソリューションよりも外付け部品が少なくて済むため、全体のサイズとコストはさらに下がる。そして、このBOM(Bill of Material)点数が減るので信頼性の向上につながる。

ソース、画像提供:Texas Instruments Blog

【関連リンク】
テキサス・インスツルメンツ(TI)
LM26480

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