CRIと日立ハイテク、スマートファクトリー向けIoTインフラ構築で提携

株式会社CRI・ミドルウェア(以下、CRI)と株式会社日立ハイテクノロジーズ(以下、日立ハイテク)は、CRIが有する独自の高品質な映像/動画技術を活用し、海外拠点工場の生産状況を多数のカメラやセンサーで常時記録しネット経由で日本からリアルタイムで遠隔監視できる、いわゆる「スマートファクトリー」のコア技術を共同開発し、日立ハイテクの「スマートファクトリー事業」に導入することで合意した。同提携により、今後、両社はスマートファクトリー領域における事業拡大を目指すという。

日立ハイテクは、同社の「スマートファクトリー事業」の一環として、日本の企業複数社が海外で生産拠点を共有できる「シェア工場(Smart Factory as a Service)事業」の立ち上げを行うこととしている。中堅中小製造業にとっても事業のグローバル化が求められているが、海外工場を設立・運用するには各国の法律や労務問題など、日本では解決の必要がない多くの課題がある。

日立ハイテクは海外ビジネスの経験を活かして、工場の立地検討から生産設備手配、カメラやセンサーの設置、遠隔監視システムの提供、さらには部材の調達や販売チャネルの開拓など、日本のモノづくり企業が海外事業を拡大するうえで必要となるものをフルバリューチェーンにわたってサービス提供する。

スピーディな海外事業の立ち上げを支援するとともに、生産設備や遠隔監視システムを複数企業が共有し、1つの工場で異なる製品を作ることで、各企業の投資負担を抑えることができる仕組みを提供する。

日立ハイテクの「スマートファクトリー事業」では、CRIの独自技術により、カメラとセンサーによる生産状況の常時記録と、日本からネット経由でのリアルタイムな遠隔監視を可能にする。カメラそのものは各国で市販されている廉価な流通品を活用し、1つの作業エリア当たりに数台から数十台のカメラを設置(1工場あたり100台以上のカメラ設置を想定)して工場内の対象物を複数のカメラで定点監視することで、遠隔監視であっても「見たいところが自由に見られる」環境を実現するという。

従来のシステムのような単なる遠隔監視ではなく、CRIが得意とする映像データを「小さく・軽く」処理する独自技術をフル活用することで、圧倒的な「使いやすさ(管理運用のしやすさ)」、および大容量データである映像がネットを経由することで肥大化する「映像送出コストおよび映像伝送コスト」の大幅削減が可能。映像品質はもちろん、映像の伝送・保存・管理、そして閲覧や分析など、生産拠点工場の遠隔監視を「まるで現地にいるかのようなUX(ユーザー体験)」で行える仕組みを提供する。

CRIの独自技術による「統合的カメラ監視システム」の特長は以下の通り。

  • 高品質な映像圧縮によるスピーディな遠隔監視とコストダウンの両立
    CRIが有する独自の映像圧縮技術である「CRI DietCoder(シーアールアイ・ダイエットコーダー)」をカメラ側に搭載することで、撮影された映像を画質を損なうことなく2分の1~3分の1にまで圧縮。無線LANやLTEなどの公衆無線帯域でも伝送しやすいサイズに圧縮することで、スピーディな遠隔監視とコストダウンの両立が可能になった。また、ストレージコストも2分の1~3分の1に抑えることができる。

    ビッグデータ解析やアナリティクスに必要な画像情報を欠損することなく、データの取り回しの良さを確保することができる。分析や解析に要する処理時間の大幅な削減にもつながるという。

  • 大量の記録映像を効率的に再生・監視
    100台以上のカメラによる常時記録の映像監視では、膨大な量の映像ライブラリを管理する閲覧システムが必要になる。今回、「複数映像の同時視聴」と「特定日時における記録映像のクイックアクセス」にこだわり、工場の“今”を“全体的”に把握するためのインタフェースを備えるとともに、センサーの過去の異常値やインシデント発生時に“遡って”任意時点にアクセスし、当時の映像を再生することを容易にするという。

    これを実現するのが、CRIが独自開発した大量記録映像の管理監視技術「CRI Caplan(シーアールアイ・キャプラン)」。同技術は、数多くの映像ソースをカメラや外部ストレージ(STBやHDD等)から取得・保存し一元管理できるようにするとともに、記録された映像の効率的な再生・監視を実現する。

  • 端末を選ばないブラウザでの監視
    さらに、昨今の「モバイル1st」や「BYOD」のトレンドに則り、日本側で工場を遠隔監視する担当者の負荷を下げるべく、また、24時間365日いつでもどこでも映像を「気軽にチェック」できるようにするため、iPhoneやAndroidなどのスマートフォンの「ブラウザ」上でスマートファクトリー内のカメラ映像を再生できる環境を提供。CRIのブラウザ向けWeb動画ミドルウェア「LiveAct PRO(ライブアクト・プロ)」を採用することで、監視担当者はアプリをインストールすることなく、ブラウザ経由で映像をいつでもどこでもチェックすることが可能になりる。端末の種類も問わない。

CRIと日立ハイテクは、同取り組みを契機に、スマートファクトリーで実現された「統合的カメラ監視システム」を、国内製造業の海外進出において活用し、スマートファクトリー領域における両社のビジネスの拡大に向けて努めていくという。

【関連リンク】
CRIミドルウェア(CRI Middleware)
日立ハイテク(Hitachi High-Technologies)

Previous

ファーウェイ、5G ネットワーク・スライシング・ルーターを発表

エコモット、旭川計量機、A&D、はかりのIoT化で在庫管理を利便化する「hakario」開発

Next